後藤章大 さん

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照明家の花植さんからご紹介をいただきました、廃墟文藝部という劇団の主宰をしております後藤章大と申します。

主には、戯曲の執筆、演出をやっておりますが、それ以外にも小説の執筆や、ノベルゲームの作成なんかもしています。過去のお芝居の動画や、書いてる小説が廃墟文藝部の公式HP(http://haikyobungeibu.jimdo.com)で無料で見ることができますので、もしこのブログを読んで、廃墟文藝部に興味を持っていただけた人がいましたら、ホームページに遊びに来てくれると嬉しいです。ノベルゲームは、「のべるちゃん」というノベルゲームを作ったり遊んだりできるアプリで公開してます。こちらでは、賞をいただいたりもしました。とても良いアプリなので、もし興味ありましたら、是非検索してみてください。(ブラウザでもこちらから、遊べます。
(http://www.novelchan.wgt.jp/410/)

さて、頭から宣伝ばかりになってしまいましたね。

この辺りで花植さんからいただいたご質問に回答させていただきたいと思います。

【後藤さんから溢れでる、少女性は何処から来るのですか?】

……難しい質問をいただきましたね。自分から「少女性」のようなものが、はたして、本当に出ているのか? ということもあるのですが(自分が少女的だと思ったことは無いので)とりあえず、あるという前提で考えてみたいと思います。
振り返ってみると、話が合う、趣味が合う友達は、女性の方が圧倒的に多かった気がします。お客様からのアンケートを見直してみても「共感した」といったタイプの感想は女性の方が多い気がしますね。そう考えると感性は、女性的なのかもしれません。(あまり自覚はないですが)
「暗い作品」や「バッドエンド」の作品を書くよねとよく言われますが、個人的にはあまりそうは思っていなくて、確かに、自分の作品の主人公は報われないことが圧倒的に多いのですが、かと言って後味の悪い作品は少ないです。
「自分よりも他人を優先したい」というのが、自分の作品の根幹にあるのかなと思っているのですが、そういった作品をリアルに書いていくと、どうしても報われなくなってしまうことが多いんですよね。でも、報われなくても、他人の幸せを願うべきだと、なぜか思っているとこがあって、その辺りが花植さんのおっしゃる「少女性」なのかもしれません。劇作家は、欲や嫉妬などと言った、自分の心の暗い部分を直視する仕事で、それを売り物にする職業なので、色々な嫌なものを人よりも多く見てきたつもりなのですが、それでも、どこかで、人の「善性」といったものを信じたいのかもしれません。
なんだか書いてるうちにまとまってきましたね。これからは、自分の少女性も武器にしていきたいと思います。素敵な質問をありがとうございました。

さて、このブログリレーのバトンを次にお渡しする方なのですが、オレンヂスタ所属の脚本、演出家であるニノキノコスターさんにお願いしたいと思っています。理由は単純明快で僕がとても尊敬する方だからです。ニノキノコスターさんは、とにかく作品で「戦う」ということをされている方だと僕は勝手に思っています。とにかく熱い方で、物凄い努力をし、物凄い作品を作られている方です。作品だけでなく、その生き様や作品に取り組む姿勢まで含めて、自分にとっては憧れの人です。
そんなニノキノコスターさんに、同じ、脚本、演出家として、以下の質問をさせていただきたいと思います。

「目の前にお客様がいる事以外の、演劇ならではの魅力ってなんだと思いますか?」

これは、実は僕が周りの脚本、演出家さんによく聞いてる質問です。是非この機会に、ニノキノコスターさんの意見もお聞きしたいと思っています。

それでは、最後に簡単に告知を。
いつもは、脚本、演出を主にしている自分ですが、なんと四年ぶりに、他の劇団さんの公演に役者として関わらせていただくことになりました。
虚構オメガさんの「呼吸する肉塊」という作品で、まさかの主演をさせていただきます。(10/24,25が本番です。もう間も無くですね。)
この作品、本当に脚本が素晴らしいです。出演オファーが来た時は、劇作に専念しようかと考えていた時で、正直な話をすると、最初はお断りするつもりでした。しかし作家の長谷川さんとお話をして、あらすじを聞いた時に「この作品に、自分は関わらなければならない。絶対にだ。」という、言わば運命のようなものを感じて、すぐに「出たいです」と返事をしていました。その気持ちは、本番が近くになって来た今でも変わらないどころか、ますます強くなるばかりです。

「呼吸する肉塊」というタイトルに、心惹かれた方には、必ず何かを残す作品だと思います。
もしよかったら、見に来てください。
詳細はこちらから。
http://omegafiction.com

それでは、随分と長くなってしまいましたが、この辺りで筆を置きたいと思います。最後まで読んでいただいてありがとうございました。