堀江善弘 さん

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名古屋演劇ブログリレーをご覧の皆様、はじめまして。
バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2の未来の年も間も無く終わってしまいますね。
車が空を飛ぶ時代はまだまだ先のようだ。せめてホバーボードには乗ってみたいな。
どうも。ニノキノコスターさんからバトンを頂きました堀江善弘です。

まずは簡単なプロフィールを。。。

2003年に設立された名古屋を中心に活動している男性のみで構成されたダンスカンパニーafterimage(アフターイマージュ)に所属。

2010年には自身の活動として『堀江善弘』×『音・空間・存在』=『 ? 』を探る為に、コンテンポラリーパフォーマンスプロジェクト【exit】(イグジット)を設立。

ダンサーに限らず、振付家、俳優、オーガナイザー、舞台監督など 国内・国外問わず様々な現場でバリバリ活躍中。
派手な髪型とユニークな動きが特徴で、銃とゾンビとエイリアンをこよなく愛するMr.アポカリプス。

…とまぁ、固っ苦しい挨拶はこのくらいで。
て言うか、あんまり慣れてないんですよこういうの。

紹介してくれたニノさんとはいい呑み友達であると同時に、僕が暫く離れていた演劇界に関わる大きなキッカケをくれた重要人物でもあります。一時は彼女の作品にかなり出演しており、出る度に『動物役』をあてがわれるので、いつしか『名古屋の動物俳優』と勝手に命名されました。笑
また呑みに行きましょうね

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さて。質問頂いてましたね。

【ダンスと演劇の違い、それぞれの魅力って何ですか?】

身体表現に特化したダンス。
言語表現に特化した演劇。

自論ですが、どちらにも魅力があり、またそのこだわり方や、美学の追求があると思うんですよね。

◆ダンスについて…
ダンスはそれこそ身体特化型。
例えば海外の作品で、言語もわからず、内容があまりわからなくてもダンサーのもつ『身体性』が魅力だったりするんですよね。
だから、想定外の動きや、コンタクト、パートナーリンクを見ると、うおおおおおーーー!!!と心躍りますね。
最近では『言葉』を使うダンス作品も少なくは無いですが、個人的には直接的な表現ではなく、抽象的な『何か』をぶつけてくる作品が好きです。
60分ノンストップで踊り続け、身体と精神をどんどん追い込んでいき、最後の最後まで汗をほとばしらせながら抗うように踊り、その果てには一体?!なんてのも大好きです。

自身のダンススタイルの中で特に普段から意識していることはコンタクトインプロビゼーション(接触・即興)による、『非言語コミュニケーション』の在り方。対象者との言葉を交わさずとも身体を使い、意識を共有・伝達し合い、距離感を考えていくあの感覚って、人との大事なコミュニケーションツールなんです。子供の頃からもっとこういう体験をさせてあげたい。

いや、まぁなんていうか、人やダンスが大好きなんですよ。
そういうのもダンスの魅力の一つだと思いますね。

◆演劇について…
演劇は演劇の面白さがある。
僕自身演劇始めた頃はチャンバラやダンスがよく盛り込まれているエンタメ芝居ばかりやってたんですよ。『劇団☆新感線』『惑星ピスタチオ』『G2プロデュース』とか、大好物でした。特に惑星ピスタチオのパワーマイムにはハマりましたね笑

年を重ねていって、『チェルフィッチュ』の身体性と会話劇の新しい方向性や『地点』独特の台詞回しなんてのに興味が湧き、それぞれの会話劇の小気味良い台詞の掛け合いや食い違い、パズルの1ピース1ピースを組み上げていくような展開にドキドキします。
演劇は言葉がある分、分かりやすくもあり、分かりにくいところもありますよね。登場人物が何考えてるのか読めない瞬間があるっていうか。
ほら、人間って嘘つきですから。
本音と建前っていうのを使い分けることが出来る。それってすごく怖いなーって感じる。
だからこそ、演劇は言語特化型なのだと思うんですね。
僕は本なんて書けないので、作家さんたちが脳内でどんなことを浮かべて、それを言葉・文章にして脚本を書いていくのか、本当に凄いな!って思います。
だからこそ、俳優さんの力も勿論ですが、脚本の面白さってかなり重要だと思うんですよ。気になったページを何度も何度も読み返せるって面白い。何度でも読み返したくなるような そんな演劇作品にもまた関わってみたいですね。純粋な会話劇とか。

あ。そうそう。演劇作品にもダンスを踊ることって多いじゃないですか。
オープニングダンスとかエンディングダンスとか。嫌いなわけじゃないんですが好みではないんですよ。
すげー貫いてバチっと決めるならまだしも、あまり練られてない構成で、俳優さんが踊ってみた感覚でダンスをする際『出来てない身体』でこれはどうだ?!みたいなノリで来られても、んー…ってなっちゃう。
だったらもっと身体を作ってきてほしいなーとか思っちゃうんですよね。なんとなくやパッションのみではそういうの永くは保たないんじゃないかな。

だからこそ、ダンスだから、演劇だから、別け隔てをしないで、即興、発声練習、フロアワーク、コンタクト、パートナーワーク、群舞、物を扱うという意識と動作。なんてことは常日頃から鍛錬を積むべきです。僕も頑張ります。皆さんも是非。ダンサーであれ、俳優であれ、ね。身体が資本ですから。ええ。

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【堀江善弘 今後の活動】

◆TAKAMATSU MEDIA ART FESTIVAL
Nibroll 『リアルリアリティ』ダンサー出演
2015年 12/22(火) 19:00開演
23(水・祝)14:00開演
会場:サンポートホール高松 第2小ホール

◆インドネシア・ベトナム公演
Nibroll 『リアルリアリティ』ダンサー出演
2016年 1/9〜16日
ホームページ→http://nibroll.com/

◆愛知芸術劇場主催
黒田育世『ラストパイ』ダンスショーイング ダンサー出演
2016年 2/11(木)15:00/19:30
会場:愛知県芸術劇場小ホール
ホームページ→www.aac.pref.aichi.jp/gekijyo

◆演劇組織KIMYO Project “NICK”vol.4
『河童の雨乞い』俳優出演
2016年 3/10(木)〜13(日)
会場:千種文化小劇場

◆afterimage 8th -2本立て公演-
『タイトル未定』ダンサー出演
2016年 6/10(金)〜12(日)
会場:愛知県芸術劇場小ホール

※【踊りたい女子、募集。】
afterimage新作公演に女性のみのダンス作品を創作します。
つきましてはオーディションワークショップを開催致しますのでご興味がある方は
www.facebook.com/afterimageeeeee2003/
かafterimage.works@gmail.comまでお問合わせ下さい。

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なんだかんだで結構書いてしまった。。
そろそろ次のバトンをお渡しする人を決めます。

空宙空地 主宰のおぐりまさこさん!!

演劇をはじめられたのはそんなに早くないそうですが、エンタメ芝居ばかりやっていた僕に、かっちりとした日常的会話劇を経験させて下さった貴重な方でございます。
やっぱりいい呑み友達でもあるのです。

さて、おぐりさんへの質問ですが

【演劇をはじめる、はじめた後に自身の活動に影響を与えた人を教えて下さい。】

でいきたいと思います。

僕がダンスはじめるキッカケとなったのはafterimage主宰の服部哲郎くんですが、はじめてから本格的に活動しようと思ったのはとある女性ダンサーたちの存在でした。

H.R.カオスの白川直子さん。
レニ・バッソの北村明子さん。
ラララヒューマンステップのルイーズ・ルカバリエさん。
他にも沢山の方がいますが、特に彼女たちの強靭な身体性と圧倒的な存在にかなり影響され、もっともっと踊りたい。死ぬ迄踊り続けよう。という意識が出来上がっていきましたね。髪を伸ばしているのもそういう影響があるのかも。

そんなお話が聞けると嬉しいな。
それでは、長々と失礼しました。