パズル星団『冥王 ver.1.02』

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パズル星団『冥王 ver.1.02』の稽古場にお邪魔させて頂きました。

今回は以前に他劇団で使われた短編戯曲を長編にリニューアルして公演するとのことです。

この日は読み合わせでしたが、非常に丁寧な基礎練と繊細な演出に四苦八苦する役者の姿が見られました。

以前観たことがある方でも新たな気持ちで観られる作品になっていると思います。

●高倉麻耶さん(作・演出)、藤田裕之さん(出演)の話

――今回この台本を本公演でやろうと思った経緯を教えてください。

高倉麻耶さん(以下高倉):2011年に東日本大震災があった後、ご依頼があってこの短編を書かせて頂いて、その時に消化不良というかもう少し書き切りたいと思ったのですが、実力が無くて。それから徐々に経験を経て、今なら書けるかもしれないと。それならパズル星団の本公演としてちゃんと長編のSF劇として書き直したいと思いまして。

――前回から変わった部分はありますか。

高倉:だいぶ変えてますね。出てきていないキャラクターもありますし、カイとミユというキャラクターが、古い台本では高校生の時に付き合っていたのが新しい台本では大学生になっていたりとか、細かい部分でたくさん変わっています。あとは名無しが説明する内容が変わっていたり、『次元の穴』をカイがどういう目的で空けたとか、設定そのものも変わっています。

――今回自分の役を演じる上で気を付けていることはありますか。

藤田裕之さん(以下藤田):名無しがA、B、C、D、Eと5人いるので、その順番を間違えないことです。間違えたら大変なことになりますので。

――高倉さんの演出にはどのような印象を持たれていますか。

藤田:非常に分かりやすく教えてくれるので凄くいいなと思います。

――演出でこだわっている部分があれば教えてください。

高倉:『名無し』という匿名性の強いネット上のキャラクターが出てくるんですけど、その名無しの持っている空気をどう出すのかにこだわっています。あとはカイとミユという主人公たちが、全体の中でどういう役割なのか、それぞれの役割分担をはっきりさせています。

――今作の見所を教えてください。

藤田:前回は台詞が無い役だったのですが、今回は台詞があるのでそこに注目して欲しいです。

高倉:なかなか忙しくて稽古に出られない人なので(笑)。チラシの絵をとても上手い人に描いて貰ったので、その絵でイメージをぱんと持って貰えたらなと思っています。この作品二度とやらないと思うので、是非この機会に。次にやる時はバージョンアップしますので(笑)。『1.02』はこの1回しかやらない予定です。

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パズル星団『冥王 ver.1.02』

作・演出:高倉麻耶
会場:G/PIT
日時:2016年11月18日(金)~ 20日(日)
出演:井川雅人・玉川裕士・藤田裕之・高倉麻耶・武井嶺朗・今乃紀美(劇団マイケル)・成瀬沙季・吉田彩佳(日本福祉大学劇団どろんこ)・美鈴みかん・安藤佳祐・西尾勝正・岩川彰悟

詳細はこちら
http://ameblo.jp/puzzleseidan/