火田詮子 さん

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まずは質問にお答えします。
「次はいつヘアースタイルを変えるのか」
あるとすれば来年2月か3月頃です。年に一度、その頃に美容院に行きます。もう30年近く、同じ美容師さんです。センス、技術、生き方等々ピタッと波長が合い、年に一度の贅沢をします。昨年はそれこそ1/4世紀ぶりのショート・黒髪にして、実は今、伸び始めた髪に多少手こずっています。
さてこのように気に入れば30年ずっと同じ人、のように環境順応力が非常に高い私が、唯一世界を向こうに回してNOと言った時があります。それは多感な高校時代。世界のすべてが敵であり、学生運動(のようなもの)に足をつっこみ、家出を繰り返し、小劇場に足を踏み入れアングラ芝居を始め、あれやこれや、気が付けば、大学に行かず、就職もせず、卒業も変則的で、きちんと区切りをつけないまま、芝居・バイトの生活が始まっていました。芝居を生活の糧にするという発想はもとよりなく、演技は誰かに教えてもらうものだという事はみじんも考えず、ただただ闇雲に芝居をやり続けました。そして40年以上、一度も芝居の現場からリタイヤすることなく、その合間に子供も二人育て、今に至ります。そして近頃、生きることは常に初めての瞬間の連続なのだとやっと気が付きました。芝居を何年やっていようが、子供を二人育てようが、今迎える瞬間は必ず自分にとっては始めてのものであって自分の人生はやり直しも学習も決してできない。であるからでしょうか、いまだに芝居は私にとってドキドキするものであり、ゆえに私は永遠の素人なのでしょう。私のささやかな座右の銘は「心はアマチュア、腕はプロ」です。

ではでは、次の方です。B級遊撃隊のまどか園太夫さんです。
「ふねが、いつかなくなったら次の猫飼いたいと思うかな?」
まどかさんも、私も猫を飼っています。

さて近々の案内です。
次回のまどか園太夫と、前回掲載のヨコヤマ茂未とは、七ツ寺25周年企画公演「大須の杜の満開の下」で初めて出会いました。大須観音の境内で共に階段落ちをしました。10月3日、この二人と京都在住の素敵なアコーディオン弾きと一緒に「京都のアバンギルドにて『お話ビュービュー』ライブ」やります。
年内は後、「原プロジェクト・原版四谷怪談」11月17日(月)~11月30(日)七ツ寺共同スタジオにて。カゲキに歌舞伎いたします。いずれも詳細は太字の項目でHPなどにて検索ください。
来年も「アベック・ビーズ」、私のホームグランドである「クセックACT」の公演はじめ、色々あります。名前見かけたらいらしてくださいね。