長縄都至子様から、バトンを引き継ぎました。多田木亮佑と申します。名古屋を中心に演劇活動しております。まずバトンをお預かりした大好きな長縄さんからのご質問にお答えいたしますと、
芝居以外に興味はありますか
お答え
ありますがここに書きますと、皆様に嫌われてしますので
お許しください。癖にもつながりますので。
お休みはありますか、お休みの日は何をしているのですか
お答え
外郎売りをやっています。一日120回ほどしかできません。
あと、吞んでます。朝起きてすぐ冷蔵庫に向かい「プシュッ!」
二日間ぐらいは続けて呑めます。なんでも呑みます。
長縄さん今度、ご一緒してくださいね。
というわけで、本名は但木康治(ただきこうじ)仙台戊辰史という本にご先祖様が出てきます。愛知県図書館の貯蔵本に記されている但木土佐守の存在は、30年程前、名演会館の舞台照明の方から教えていただきました。その本はあまりにも分厚く、書いてある文字も漢字とカタカナで文章の最後は「候」ばかり。
私、中京中学、中京高校、中京大学体育学部卒の硬式野球部員ですから、字があまり読めません。一生懸命読んで理解したのが、伊達家の家臣だったということ。幕末仙台藩における藩政の最高責任者で戦争の責任を取り、麻布の仙台屋敷で斬首されたという思いやり半ばで人生を閉じたお話。
辞世の句は
「雲水の行衛はいづこむさし野をただ吹く風にまかせたらなん」私が本当に末裔がどうかはさて置き、いつか芝居にしたいと思っています。何時かって、あまり時間がありませんが。
芸名は『多田木亮佑』
よく「亮祐」と間違えられます、「亮佑です」
今から35年前デビューした時には、「多田木 良」と名乗っており、今池にあった劇団の座長さんがつけてくださいました。
但木は読みにくいから多田木にしなさい、「良」とついたのは、優ではなく、可もなく不可もない顔だからと言われたのを覚えています。シアターウィークエンドに在籍していた、四年間くらいは、多田木良でした。定員50名くらいの喫茶劇場を持ち、今では考えられない演出で観客の度肝を抜きました。芝居の最中にそっと車を劇場の後方の入り口から入れ、もちろん劇場の扉を外してです。きっかけでアクセル全開、客席ギリギリに乗用車が突っ込むという演出。今なら逮捕です。
小屋の裏には小さな畑があって、楽屋に入りきらない新人は、みかん箱を置いて畑でメイクしていました。時代背景としては彗星86が全盛の時でしようか。「寿歌」とか「11人の少年」面白かったです。楽しい時代でした。
ちょうどその頃、とある占い師から、「多田木良」だとこのお仕事長く続きませんよ。30歳過ぎてから苦労しますから、「亮佑」にしなさいと言われて改名いたしました。それからと言うもの、あれよ、あれよという間に 舞台の出演回数は増えて、メディアのお仕事は、ドラマのレギュラー出演、在名各局でのナレーター、司会、レポーターなど、テレビ局ラジオ局でたくさんのレギュラー番組を受け持つことになります。芝居もしたかったのですが、500日くらい休みがありませんでした。これはあまり知られていませんが、その頃僕は、プロジェクトナビにもおりました。7年くらいですかね、7年で芝居に出たのは3本くらいかな。そうそう、B級遊撃隊の第一回会議にも参加しております。会議が終わったまさにその日の夜、NHKから電話があり中学生日記の先生役でレギュラーをやってくれないかと、悩みましたね。でも、これもいい思い出です。自分で劇団を立ち上げてからは北村想さんや佃典彦さんにはオリジナルを何本か書いてもらっています。これは自慢です。そうそう、劇団少年ボーイズというのがありましてね、年間に演題を変えて13本芝居を打ちました。元気な劇団でしたが、私が劇団員にしつこく外郎売をやろうと強要するので皆辞めてしまいました。私が酒浸りだったというのもあります。
さておき、本題ですが、
名古屋は千種区池下。市営地下鉄池下駅1番出口徒歩1分、私の歩数で30歩の所に小さな劇場といいますか、小屋を持っています。名古屋市の興行場法第2条に従い営業許可認可されている365日興行ができる劇場です。これを取っていないと、1ヶ月に決まった日数しか公演はできません。正確には規定の日数を越えると興行場法に従い支払いが生じます、支払先はお役所。許可を取る前までは、区役所に支払いに行っておりました。許可申請は保健所です。
或る日突然、公演を今すぐ中止しなさいと区役所の方に言われ、許可を取ることになったわけですが、最初はなんでいままでよかったのに急に?と問いますと、私が来たからにはキチンとしてもらうとの返答でした。あなたの前の人はきちんとしてなかったんですねと、自分を諫めておいて、さらに、劇場には便器の数は3つ以上、男女は別々、換気扇を2つつける。費用がかかりました。時々の抜き打ち空気環境測定調査。公演のないときは、ほとんど窓は開いてますから、所謂外と同じですと申し上げたら、公演中に計らせてくださいとのこと、お役所の方面白いでしょ。観たことないんでしょうね、演劇。ライブハウスはいいですよねぇ。飲食を促進するための催し、ライブですから、さほど難しくないようです。そんなこんなで皆様、シアタームーンを借りてみましょうか。週末4日間で10万程ですよ。安い!地下鉄池下駅徒歩30歩。速い!小さな劇場ですから芝居が上手く見えます。シアタームーンで検索してみてください。
さて、次の方ですが、どうしてそんなステキな芸名なのと伺ったところ 「はい全体的にぺタンとしていますから」 とこちらが返事に困るお答えを返してくださった。実力派俳優の市谷もめんさんをご紹介いたします。2016年11月に 「これはあなたのもの」で夫婦役をさせていただきました。一つの芝居はたくさんの人と人を結びつけるのですね。もめんさんにご質問です。
旦那様を愛してますか? いま一度、なぜ『市谷もめん』なの?
今回は書かせていただきありがとうございました。
どうぞこれからも、たくさんの演劇人たちがつながりますように。