うめめ『シゲル』の稽古場にお邪魔させて頂きました。
ここ数年客演や一人芝居が多かった真臼ねづみさんが立ち上げた劇団です。ちなみに劇団名の由来は秘密だそうです。
今回のお芝居はホームドラマと言いつつも、真臼さん以外の人物は全て男優という(女役がいるにも関わらず)、前提からして不思議なお芝居になりそうです。
稽古場では真臼さんが自身のイメージを伝えようと小返しを繰り返す姿が見られました。
既に女優として活躍している彼女が、これから作演出としてどう変化していくのかとても楽しみです。
●真臼ねづみさん(作・演出)の話
――今回男優ばかりを集めた意図があれば教えてください。
真臼ねづみさん(以下真臼):元々家族の話をしようかと考えていたのですが、でも年齢や性別とかあって忠実に揃えようと思うと難しいというのがあって、だったら逆にそれを気にせずやりたいと思いました。
――客演を選んだ基準や、配役をする上で意識したことがあればを教えてください。
真臼:個性の強い人がいいなと思いました。あとはあまりタイプが被らないこと。寄せ集め感を出したいなと思って。普段色々な所で活躍されている人達なのですが、これまで見た事が無い、かつ、演ったら面白いだろう役所を当てています。
――ホームドラマを題材に本を書こうと思ったきっかけを教えてください。
真臼:わたし一人暮らししているんですけど、家族と離れて暮らしていて、たまに帰るとわたしがいない家族がある。でも昔は一緒に暮らしていて、家族は『当時そこに居たわたし』として接してくる。そこに不思議な感覚というか物悲しさを感じていて。自分が居なくても生活している家族、というものに対して俯瞰して見ている自分が面白いなと思いました。
――演出する上で気を付けていることはありますか。
真臼:この役者だからこそ面白いってこと。あとはなるべく本当にその人たちが舞台上に居て、感じているのを引き出せたらいいなと思います。
――見所を教えてください。
真臼:男の人達6人が年齢や性別を気にせずやっている姿です。そしてそれが段々気にならなくなっていく過程を楽しんで欲しいと思います。
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うめめ『シゲル』
作・演出:真臼ねづみ
会場:G/PIT
日時:2015年12月11日(金)~14日(月)
出演:石上亮(グレート家康公『葵』武将隊)、かこまさつぐ(試験管ベビー)、草野浩之(劇団スマイルバケーション)、田口翔大(演劇組織KIMYO)、戸谷託也(赤いスリッパ企画)、中居晃一(movemates)、真臼ねづみ