room16『道化ボレロ』

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room16『道化ボレロ』の小屋入りを取材させて頂きました。

昨年の名古屋演劇杯で大賞を取り、更に知名度も上がりつつあるroom16の公演です。

この日は場当りを中心に行われていましたが、照明の中に立つ役者の姿がとても映える舞台に仕上がっていました。

第10回公演、そして劇団名と同じ16名の出演者(偶然だそうです)、色々と運命めいたものを感じる今回の公演でどんな作品を作り上げてくるのでしょうか。

●八代将弥さん、吉田光佑さん、谷口沙季さんの話

――今回の本を書こうと思われたきっかけを教えてください。

吉田光佑さん(以下吉田):台本のプロットをぼくが決めて、それを台詞に起すのが八代なんですけど、打ち合わせを重ねてつくっていきます。普段はタイトルが後から決まるんですが、今回はタイトルが先に決まって、『道化ボレロ』という語感がいいのと、『ボレロ』で舞台を作ってみたいというのがきっかけになりました。それをやるなら谷口沙季かなと思い、道化役も決まりました。

――プロットを本に起す際に気を付けていることはありますか。

八代将弥さん(以下八代):吉田が何を言っているのか理解するのが大変かもしれないです。何を作りたいのか。

――円形舞台でのお芝居ということで演出上で考えていること、やってみたいことはありますか。

吉田:円形ということはあまり意識せず、エンドの舞台とほぼ同じ考え方で作っています。単純に前面に対して舞台が長いという捉え方です。円形という脅迫観念は持たずにやっています。作品として気を付けているのは、説明過多になり過ぎないように、説明不足になり過ぎないように、そこは未だに迷いながら作っています。基本的にroomでは演出過多にせず作品をつくっていますが、今回はこれまでより劇場が大きいので、演出面も分厚くなっている部分はあると思います。

――役者として舞台に立つ上で意識されていることはありますか。

谷口沙季さん(以下谷口):特にないです。本当になんにもないです。

八代:自分が好きな芝居をしたいです。

吉田:役が作品やシーンで持つ役割を果たすことを念頭に置いています。

――谷口さんから見て、room16の本や演出の特徴があれば教えてください。

谷口:最近まではroomの芝居は好きじゃなくて私の好みと正反対だったんですけど、ここ最近でようやく2人のやりたいことが分かってきたのもありますし、2人の持っている世界を理解出来るようになってきた気がします。2人の中ではちゃんと世界観があって、最近素敵だなと思うようになりました。

――最後に見所を教えてください。

吉田:道化を見て欲しいです。

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room16『道化ボレロ』

作・演出:SABO
会場:千種文化小劇場
日時:2015年6月4日 (木)~6日 (土)
出演:青山博信(フリー)・新研吾(フリー)・いば正人(蒼天の猫標識)・入山彰介(ブリッジプロモーション)・大塚美紀子(フリー)・草野浩之(劇団スマイルバケーション)・TERU(なんだかんだクレイジー)・中内こもる(劇団中内(仮)・クリアレイズ)・長尾しのぶ(劇座)・早川綾子(ブリッジプロモーション)・宮田正司(劇団スマイルバケーション)・山本のぼる(爆乳シスターズ)・NO.00 八代将弥(room16)・NO.01 吉田光佑(room16)・NO.02 谷口沙季(room16)・NO.05 藤島えり子(room16)

詳細はこちら
http://room16.jimdo.com/