虚構オメガ『鉄槌』の稽古場にお邪魔させて頂きました。今作は、『名古屋演劇杯』参加作品となります。
作品のイメージとは一転して、賑やかな稽古場でした。この日は2回も通し稽古をするというスケジュールでしたが、2回の通しも全力でやれるような元気な役者さんが揃っています。
1回目の通し稽古を観させていただきました。本番2週間前ということで、完成に近いものでした。これからさらにパワーアップすると思うととても楽しみです。
●長谷川公次郎さん(作・演出)の話
今回の脚本を書いたきっかけを教えてください。
→長谷川公次郎さん(以下長谷川):この脚本は3~4年前に書いた本で、今まで3回手直しをしています。最初に書いたものと今では全く異なる作品になっています。最初の頃は転換も多いし、登場人物も全く違っていて……簡単に言うと、覚えてません(笑)。
メッセージ性が強い作品だと思いますが、演出する上で気を付けていることはありますか。
→長谷川:気を付けているというか、目指しているのはストレートな会話劇です。特殊な演出で見せるよりは役者の会話を全面に出すようにしています。
今作の見どころを教えてください。
→長谷川:役者さんですかね。素晴らしい役者さんそれぞれの芝居を観ていただきたいです。
●宮出貴衣さん(出演)の話
今回の役を演じる上で気を付けていることを教えてください。
→宮出貴衣さん(以下宮出):いかに緊張感を持続させるかですかね。いや、緊張感というか……気迫?(笑)。場の空気をちゃんと持っていけるか、です。張りつめられたような空気感や、人間の感情の動きという生々しい変な空気感がちゃんと出るといいなと思ってます。
テーマが難しい作品だとは思いますが演技に息づまったときどのように克服していますか。
→宮出:自分が今まで生きてきて経験してきたものの1番近い経験を引っぱりだして、それをいかに大きく膨らませて舞台に乗せるか、と考えています。
最後に、稽古の時に1番気を付けていることを教えてください。
→宮出:楽しく、です(笑)。せっかくのこういう出会いなので座組の皆さんと楽しくやっていきたいな、と思ってます。
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虚構オメガ『鉄槌』
作・演出:長谷川公次郎
会場:G/PIT
日時:2014年9月26日(金)~28日(日)
出演:宮出貴衣・大塚美紀子(フリー)・大野ナツコ(フリー)・台越竜太郎(フリー)・林優(劇団わに社)・ヒート猛(スクイジーズ)・山本大介(スイッチ/タウン)
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http://omegafiction.com/
[写真・文:林采芽]