星の女子さん『ワラドール~7人の勇敢な冒険者たち~』

140722

星の女子さん『ワラドール~7人の勇敢な冒険者たち~』の稽古場にお邪魔させて頂きました。

3部作の2作目となりますが、前作からガラリと雰囲気が変わり、星の女子さんにしては珍しくエンターテイメント色の強い作品となっております。

また、そのエンターテイメントそのものも星の女子さんらしい捉え方で作られていて、なんだかんだで独特の世界観は健在のようです。

●渡山博崇さん(作・演出)、鈴木亜由子さん(出演)の話

今作は3部作の2作目ということでちょうど中間の作品となりますが、本を書く上で苦労した点等はありますか。

→渡山博崇さん(以下渡山):3部作ではあるんですけど、基本的には物語は独立していようという構想がありまして、だから2作目だけを観ても楽しめるようにしています。全部観たらより楽しめますがそこはおまけ。また、今回の企画的には主演女優が変わっていくのは決まっていたので、それに合わせた話を書きたいなというのはぼくの中でありまして。1作目のドロシーはホラー&ロマンス。でも2作目はもっと元気にしたかった。そこで思いついたのがカカシの冒険。それをどうエンターテイメントにしていくか。そういう本を一回も書いたことが無い(笑)。本にしても演出にしてもサービス精神が無さ過ぎるとよく言われていたのですが、近年はちょっと興味が出てきまして。そこら辺でお客様に楽しんで貰えるように作りました。そして一番やりたかったのは歌。亜由子にたくさん歌わせたかった。その方が向いているだろうなと。歌に関してはほとんどぼくの作詞です。ぼくの変な歌がどれだけ通じるかなと(笑)。作品中1曲2曲なら半笑いで済ませられますけど、これだけうっとおしくしたらどれだけのクオリティと幅で、というのは考えます。色々挑戦はありますね。

1作目の役のまま2作目に入るということで、演じる上で気を付けている点はありますか。

→鈴木亜由子さん(以下鈴木):同じキャラを続けてやるというのがこれまでに無かったので、前回どうやっていたのかなって思う所もありました。でも本を読んでそのまま素直にやろうと決めたらきちんとカカシになりました。今回の本の中にもドロシーとブリキがいて、前作を思い出す所もありますし、無理に作ろうっていうよりも素直にやっていこうと思っています。

今回の演出上で試してみたいことはありますか。

→渡山:以前のSLOFTとの合同公演の時には演出に集中して出来たんですけど、結構難解な本だったんですね。それをいかに台詞の良さだけでは無く、お客さんの集中力を切らさないようにするか。それって結局サービス精神だと思うんです。どう盛り込んでいくか。その時に演出って展開力だと思ったんですね。今回はシーンもたくさん変わるんですけど、一切暗転を挟んでいません。

暗転を挟まないというのは渡山さんなりの挑戦なのでしょうか。

→渡山:結果的に「暗転いらないな」ってなっただけです(笑)。あくまで現段階での話なのでやっぱりいるかもしれないですし(笑)。でも暗転に頼らずともシーンを変えることが素直に出来ています。

今回の見所を教えてください。

→鈴木:こんなに人が出ることはないですね。エンターテイメントで淡々と歌う、淡々と踊るというのは無いですね。

→渡山:笑えるのが、あんまりはしゃがない人達が集まって歌ってるところですね。

→鈴木:普段やらなそうな人がやってる。

→渡山:『七人の侍』と『オズの魔法使い』をモチーフとしているので、七人の侍の渋さとオズの魔法使いの華やかさがはたして交じるのかと思いましたが、意外と交じりましたね(笑)。

→鈴木:見所いっぱいです。鈴木がまさか歌う、というのが見所ですね(笑)。

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星の女子さん『ワラドール~7人の勇敢な冒険者たち~』

作・演出:渡山博崇
会場:七ツ寺共同スタジオ
日時:2014年8月1日(金)~3日(日)
出演: 鈴木亜由子・岡本理沙・棚橋愛(以上、星の女子さん)・二宮信也(スクイジーズ)・スズキナコ(avec・ビーズ)・山川美咲(フリー)・後藤万奈(フリー)・台越竜太郎(フリー/新人同盟)・いば正人(劇団蒼天の猫標識)・林優(劇団わに社)・入馬券(皆様と共に走るてんぷくプロ)

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