劇団マネキン『夢パレード』の稽古場にお邪魔させて頂きました。
今回は旗揚げ公演ということです。座組には『名古屋演劇教室』出身の方が多いらしく、稽古も良い雰囲気で進められておりました。
稽古風景を少し見させて頂きましたが、身近にある風景を切り取ったような会話劇で、作演出のオオノさんの実話も含まれているらしく、生々しい空気も感じられました。
口語演劇が好きな方は是非足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
●オオノショウヘイさん（作・演出）の話
——第一回公演ということですが、劇団が立ち上がった経緯を教えてください。
オオノショウヘイさん（以下オオノ）：元々演劇を高校から始めて、それから社会人になって、まだ芝居をやりたいなという気持ちで名古屋演劇教室に入って、1年真面目に芝居をやって面白くなかったらスッパリやめようと思っていました。それで1年やって面白かったので続けようかと。そこから色々な所に客演させて頂いたりしたんですが、どこかに入るよりも自分のやりたいことをやりたいなという気持ちの方が強くなってきて。
——役者さんはどこから集められたのでしょうか。
オオノ：名古屋演劇教室の人だったり、学生時代に一緒にやっていた先輩だったり後輩だったりです。
——劇団名にある『マネキン』の由来を教えてください。
オオノ：まずは略されないのがいいなと。それにちょっとダサくないですか（笑）。格好良くもないし、略されないものがマネキンだなと思って。それと同時に、役者ってマネキンぽいなと。役者って既に生きているのに、生きる努力をしたりするじゃないですか、台本を貰うと。この名前にすれば初心を忘れないかなと思いました。
——これからどのような芝居をやっていく劇団にしていきたいと考えていますか。
オオノ：結果的にぼくが好みの芝居をやることになると思いますが、ぼくが書きやすいのが会話劇だったので今回はそのようになっています。あとは役者が生き生きと見える舞台をやりたいなと思っています。
——演出する上でこだわっている点はありますか。
オオノ：役に寄せるっていうよりは、役者の魅力が出るような演出は心掛けているかもしれません。その方が魅力的だったりするなと思っていて。なるべく素に近い状態を意識しています。
尾國裕子さん：年齢設定に拘らないで作っている所はあると思います。そこの彼（尾崎優人）は高校生なんですけど、かなり年齢差がある役なんですよ。だからって無理して演技するのではなくて、尾崎くんはそのままって感じです。
——今公演の見所を教えてください。
オオノ：名古屋に少なからずある会話劇だと思うんです。どっかの団体がやってるだろうという気もするんですね。でも、旗揚げだからじゃないですけど、皆一所懸命だし、その一所懸命さが役者の魅力に繋がると思いますし。他と違う所と言うと、生々しい感じはあると思います。人間のあまり良い所じゃない部分が書かれていると思いますし。そういうものが観たい人っていうと暗い人みたいに聞こえてしまいますが（笑）、少し激しい会話劇が観たい人に来て貰いたいと思います。
+++++
劇団マネキン『夢パレード』
作・演出：オオノショウヘイ
会場：ナンジャーレ
日時：2016年10月7日（金）〜 9日（日）