Mad Tea Party『奇術の国のアリス』の稽古場にお邪魔させて頂きました。
演劇とマジックを融合した芝居をされるということで、取材中にも該当シーンを見せて頂きましたが、うまく物語の中に取り込んでいると感じました。また、役者さんもマジック要素を踏まえながらの演技なので色々と試行錯誤しつつも楽しそうに稽古されていました。
コメディー要素もたくさんあり、とても明るい気分になれそうなお芝居です。
●舟橋”委員長”慶子さん(作・演出)、彩 -sai-さん(マジック)、山口由利さんの話
――この公演をやることになったきっかけを教えてください。
山口由利さん:なんでも無いことなんですよ。ある日ツイッターを眺めていたら彩さんが「演じながらマジックをしてみたい」と呟いていまして、それで「出来るんじゃないですか。不思議の国のアリスのマッドハッターとか」と返信したら「やりましょう」と(笑)。最初は自分で作演をやろうと思ったのですが、準備が意外と大変で、その上に台本やマジックのことも考えるのはわたくしの手には負えないなと思いまして。なので自分は制作に回り、誰か代わりにやってくれる人を探していた所、そういえば委員長はメルヘンとか好きだったなと思い。
――マジックと演劇の融合ということですが、いつもとは違う部分、苦労している部分があれば教えてください。
舟橋”委員長”慶子さん(以下委員長):どういう風にマジックを芝居に取り入れようか迷ったのですが、マジックを魔法に見立てて、それを習得していく過程で男の子が成長していくという筋を作りました。そして実際にどうマジックを入れていこうかということを彩さんと考えました。普段の芝居だったら自分の思い通りに出来るんですけど、(マジックの関係で)それは難しいとか、それはこういう方がいいでしょうとか、そういう過程がとても大変で、でも普段絶対出来ないことなのでとても面白い経験をさせて貰っています。
彩 -sai-さん:例えば演劇的要素を取り入れると、完全にストーリーを用意した上でマジックがあるんですけど、気を付けないとただの一発芸になってしまう。ただ逆に出現とか消失みたいなマジックの場合、今度はストーリー性が弱くなる。その間を取るってことが凄く難しいですけど刺激的だと思います。わたし自身浮かばなかったアイデアを貰っていますし。
――今作の見所を教えてください。
委員長:今回は俳優にマジックを習得して貰わないといけないという過大な負担を掛けているんですけど、恐らく本当に魔法の世界に迷い込んだようなお話になると思います。ちょっと驚くことがあったら「おー」って声を出して欲しい。面白かったら笑って貰って。普段の演劇とは少し違うので、童心に帰ってくれたらいいなと思います。そして2部はマジックショーになります。一度来て二度美味しいです。
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Mad Tea Party『奇術の国のアリス』
作・演出:舟橋”委員長”慶子(シアターUNA!)
マジック・演出:彩 -sai-
会場:小劇場PICO
日時:2015年6月12日(金)~14日(日)
出演:山本存智(エンターテイメント集団演無)・宇野藍・彩 -sai-・山口由利(Fuの会)