テアトロ・マジコ『ティンカー・ベルに耳を澄ませて』

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テアトロ・マジコ『ティンカー・ベルに耳を澄ませて』の稽古場にお邪魔させて頂きました。

これまで何度かお邪魔させて頂いて感じることは、ご本人も言われているように、演劇は生ものということ、そしてそれをスピード感を持ってエンターテイメント性を高めることに非常にこだわっているという所です。

稽古場でも出演の皆さんが必死にそれを体現しようとする姿がたくさん見られました。

●涙銀子さん(作・演出・出演)、美月ノンさん(出演)の話

今回この題材を選ばれた理由を教えてください。

→涙銀子さん(以下涙):前回の『アラビアン・ナイト』はある意味マニアックでしたので、今回は敢えてポピュラーな作品を選びました。『秘密の花園』や『みどりのゆび』などから選ぼうとも思ったのですが、少し明るめのものをと思い、この作品を選びました。

涙さんは必ず原作にオリジナル性を加えて上演されていますが、その際に気を付けていることがあれば教えてください。

→涙:出来るだけファンタジックに生モノとして演じられるように設定することが多いんですけど、その生モノというのは今という時間。この瞬間。そういう意味で違和感が無いような仕掛けをしていくのが根本の考えだと思います。昔の作品には普遍性があって、その普遍性と今を欲張ろうとしているんです。なので、今の人が見てピンと来ない所は消していきたい。

ご自身が演じる際に意識していることを教えてください。

→涙:生ですね。ライブです。

→美月さん:魅力的なキャラクターで、でも嘘にならないようにその場に存在すること。涙さんのライブ感じゃないですけど、わたしは作り込んで行く方向で役を作っていくので、型にハマってしまったりとか、慣れてくるとそれをなぞってしまう。なので、形が出来た上で本番中、相手から感じる感情をリアルにちゃんと伝えることです。

今回の見所を教えてください。

→涙:ピーターパンというとディズニーの影響が大きいと思いますが、元々の話のピーターパンって切なく寂しい存在なんです。なので今回の作品は仄暗いお話なんですけど、そこにフック船長とかを出して融合させています。一般でいうピーターやティンカーベルとは違うという所が見所です。

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テアトロ・マジコ『ティンカー・ベルに耳を澄ませて』

作・演出:涙銀子
会場:千種文化小劇場
日時:2014年11月22日(土)~24日(月)

詳細はこちら
http://www.joyspark.com/magico/