末吉康治 さん

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この度、丹羽亮仁くんより落とさずにちゃんとバトンを受け取りました劇団劇座の俳優、末吉康治です。ご無沙汰しております的な方、初めまして的な方共々よろしくお願いいたします。

役者を志し劇座付属養成所・劇塾本科に入ったのが丁度20年前。それから役者としてどの程度成長できたか自分ではわかりませんが、わかっているのは“20年前に思い描いていた未来“より予定が遅れちゃってるなと(笑)
でも、このフィールドでまだまだ足掻きたい昭和44年生まれです。
ここ最近は劇座以外の外部客演が多くなり、名古屋外の劇団などからもお声をかけていただいたりしております。本当に有難いことです。

で、さてさてどうしたものか・・・。このブログリレーをお引き受けしたものの、私には文章を書くという才能があまりありませんので・・・。手書きじゃない故に字の下手さがわからないのが幸いですが。
あっ、私の字の下手さに関してお話したいエピソードがあります。ご挨拶がわりにひとつ。
劇塾の中間発表のときのこと。私にとって初舞台、観て貰いたく実家に手書きのDMを送る。数日後、母から小包が届きました。開封すると中にはペン習字のテキスト本とメモが。メモには「あんたの字の下手さには情けなくなる。」と・・・。もう20年ほど前のお話。

20年・・・、うん20年ですよ。
役者は10年で1単位と山田昌に言われたものですが、やっと2単位か。
頭髪は紛れもなく減りましたが、自分の中の引き出しは増えたと思います。それは舞台上での経験だけじゃなく、様々なアルバイトや出会った多くの人との関わり等、全てのもののお陰で。もちろん毛の減少のことではなく、引き出しが増えたことについて。

稽古中にその場面、シチュエーションに合致し尚且つ定番ではない一つの引き出しが開いた瞬間の気持ちよさ!
何も思い付かず、追い詰められたときにいい引き出しが開くんですよ。
ご飯を食べたいときに箸がない!トイレに紙がない!そうゆう時に諦めなけりゃ素晴らしき何かが浮かぶものです。
・・・
これって丹羽くんからの質問の答えに近いのかも。

そう、答えるのが難しい質問でした・・・。
何故なら“その為に考えたり実践してること“って特に何もないんです。
結局は“本を読む“とか、“人間観察“とか・・・、様々なものに広く興味を持つなんてね。それで、知らなきゃ使えない“武器“というか“ネタ“を貯蔵しておこうっていう、ありふれた答えになっちゃうんです。
貯蔵品が沢山あれば、いざというとき閃くものも多くあると。
後は引き出しを開けるときに躊躇わなければ。
丹羽くん、気のきいた答えがお返しできず申し訳ない。
また“オイル怪獣タッコング“や“F4ファントム“の話でもしながら飲みましょう。その辺の引き出しはすぐ開くから。

さて、引き出しの中のものを箪笥の肥やし状態にしないためにもどんどん舞台に立たなきゃ。
という訳で一番近い出演舞台をこの場を借りて案内いたします。
7月の劇座公演です。
昨年好評をいただきましたレイ・クーニー作の笑劇「パパ ・アイ・ ラブ・ ユー」
今年はレイ・クーニーのご子息、マイケル・クーニーの笑劇をお届けいたします。
生活保護費や年金などの不正受給が問題になり、社会保障制度のあり方が問われている今日に観ていただきたいお話!
劇座公演
「キャッシュ・オン・デリバリー」
作=マイケル・クーニー
訳=小田島恒志
演出=小田靖幸
〔日時〕
7/4(金)19:00開演
7/5(土)15:00開演
7/6(日)11:00開演、16:00開演
〔場所〕
愛知県芸術劇場小ホール
〔料金〕
前売り/当日 ¥3000 日時指定全自由席
です。
是非是非お越しください。

大事な場所を告知に使わせていただきありがとうございました。

ではそろそろ次の方へ繋ぎたいと思います。
その身体の稼働部分を全て使い、舞台上を席巻する役者?ダンサー?パフォーマー?うん、“総合芸術表現者“って言えばいいのかな。
現在フリーランスで活動中の安藤鮎子さんです。彼女がハラプロジェクトにいたときにパンク歌舞伎で共演させていただきました。“可愛い妖怪“っていう感じかな。(最大の賛辞です)
そんな鮎子さんへの質問は、“滑らかな動きを可能にする身体の作り方、維持の仕方“です。昔のポリキャップなしプラモデル身体の私。少しでも参考になれば。

ふぅ、何とか繰り上げスタートにならず次の走者に繋げたようです。
この行まで読んでくれた方、稚拙な文章に耐えていただきありがとうございました。
それでは劇場か、道端か、電車の中等でお会いしましょう。
さようなら。健やかな毎日を。