M.カンパニー×大人スパーク。『ネジ男』の稽古場にお邪魔させて頂きました。
以前にお邪魔させて頂いた時とは少し雰囲気が変わって若い役者さんも沢山参加されており、色々な世代が揃った座組になっていました。また、それもあってかとても賑やかに稽古を進められていました。
今回は鏡味富美子さんの本を使われるということですが、現在の作風とはまた違う雰囲気があり、色々な意味で挑戦的な作品になるのではと感じました。
色々な角度から楽しめそうな作品です。
●ほりみかさん(演出)の話
――『ミュージカル劇団スパーク』さんと合同にて行われるようですが、今公演が決まった経緯を教えてください。
ほりみかさん(以下ほり):わたしが小牧市の市民ミュージカルを6年間演出していたんですね。でもそれが無くなって、そこに出ていた人達がスパークというミュージカル劇団を作ったんです。子供の劇団だったんですけど、俳優館や色々な芝居に出るようになってきたので、劇団として名古屋で公演させてあげたいという想いがあって。あとM.カンパニーも最近やっていなかったので、じゃあ一緒にということになりました。
――今回は鏡味さんの本を使われるということですが、この本はどのように決められたのでしょうか。
ほり:この本は鏡味さんがかなり初期に書かれたものです。昔作品を探している時に鏡味さんからいくつか見せて頂いて面白いなと思ったんですが、設定も大変そうだし、キャストの人数も合わなかったのでその時はやめたんです。でもそこから誰もやっていなかったらしく、じゃあやろうかなと。
――稽古を見せて頂き、現在の鏡味さんの作風と結構違うなと感じました。
ほり:そうですよね。若い頃に書かれたこともあって矛盾する部分もあったりするんですけど、凄く勢いがあって面白いです。
――演出でこだわっている点はありますか。
ほり:ただのゴミ問題反対っていう作品にはしたくない。それぞれがその裏に抱えているもの。ゴミを集めている人もそうでない人も心の中に抱えているものがあって、その人間の心の闇やストレスを表現出来れば。
――今作の見所を教えてください。
ほり:ゴミ収集車が出てきてゴミを集めるシーンがあるのですが、恐らくそれがこの本のネックになる部分で、それをどこまでリアルに出来るか。あとこの本は2000年くらいに書かれたものでゴミの集め方も今とは少し違いますが、その辺もうまく面白く見せられたらいいなと思っています。
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M.カンパニー×大人スパーク。『ネジ男』
脚本:鏡味富美子
演出:ほりみか
会場:ユースクエア
日時:2018年5月11日(金)~13日(日)
出演:平山静乃、伊藤順一、長見英司、多嘉山秀一(座☆NAGAKUTE)、鈴来かえり(総合劇集団俳優館)、なかむらさりあ(ミュージカル劇団スパーク)、上野裕(ミュージカル劇団スパーク)、小川真菜(ミュージカル劇団スパーク)、宮璃アリ(M.カンパニー)、原千晶(M.カンパニー)、古家暖華(M.カンパニー)、今枝蛍(M.カンパニー)