天然求心力アルファ『ルーミー・イン・ザ・異世界・ウィズ・ダイナマイツ』

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天然求心力アルファ『ルーミー・イン・ザ・異世界・ウィズ・ダイナマイツ』の稽古場にお邪魔させて頂きました。

今やりたいことをやる団体ということで、今作も演出の山口純さんが『これが好きなんだ』というのを強く打ち出しており、全員がそれに対して楽しく取り組んでいるのを肌で感じられる稽古場でした。

決めポーズ等の写真映えするシーンが沢山あったり、色々と少年心をくすぐられました。完成形が非常に楽しみです。

●山口純さん(演出)、長沼日登美さん(原案・出演)の話

――まずは『天然求心力アルファ』がどういう劇団なのか簡単に教えてください。

山口純さん(以下山口):別にこういう方向性でと決めてやっている訳ではないです。ただその時やりたいことをやるってことは決めています。劇団員がやってみたいというものがあればそれをやってみたり。そもそも旗揚げしたきっかけはやりたい演目があって、その為には技量が足りないということで色々なものをやろうと。それは10周年で叶ったんですけど。でもそれが出来たからと言って解散したかというとしなかったので、他にもやりたいことがあればやっていこうという感じです。

――今作は『原案』が長沼さんになっていますが、そうなったきっかけがあれば教えてください。

山口:一番最初はトミー(長沼)が「こんなん出てきたんです」って。14歳の時に色々妄想していたことを書いた恥ずかしいノート(笑)。それで設定とか世界観を色々聞いてるうちに面白いなと思い、舞台に出来るんじゃないかと。でも彼女が中二の時に書いたものでうまく読めなかったので、それらをきちんとワードで纏めて提出しなさいと。劇団員でもなんでもないのに(笑)。そこから「お前が主役な」と。

――自分の妄想を自分で演じることに対しての感想を教えてください。

長沼日登美さん(以下長沼):最初は恥ずかしいなという気持ちがありました。妄想では格好良い自分だったので。スラッとして筋肉質で。でも早川大介さんに台本にして貰ったら面白かったので、これは楽しそうだぞとワクワクになりました。

――演出する上でこだわっている点はありますか。

山口:古い芝居みたいになっちゃったなと。90年代のような芝居をやりたいと思ってやってた訳ではないんですけど、こういうのがやりたい、ああいうのがやりたいとやっていたら結果そうなりました。わりかし古めかしい感じの芝居になっているかな。そういうのが俺は好きなんだろうなと思います。

――演じる上で気をつけていることはありますか。

長沼:ファンタジーなので、ファンタジーファンタジーしなきゃみたいな。日常とかけ離れた芝居。それに挑戦しようと思っています。

――山口純さんの演出を受けてみての感想があれば教えてください。

長沼:実は演技指導はあまりされていないです。

山口:今回は「君が座長で主役だから」と。やりたいようにやって貰っています。細かい段取りはしますけど。その上で足りなければ言いますが、ちゃんと出来ているので。ただ、体力的に疲れてくると目が細くなってくるので、その時は駄目だなと。特に言いませんが(笑)。

――今作の見所を教えてください。

山口:なかなか最近観られないものというか。これまで芝居を始めてから今まで色々見てきて、他の劇団がやってて面白いなと思ったこととか、映画のアニメのこういう演出やってみたいとか、それらを全部入れたような感じです。こういうのは最近流行ってるオサレな芝居ではやらないんじゃないの?的なものとか。

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天然求心力アルファ『ルーミー・イン・ザ・異世界・ウィズ・ダイナマイツ』

原案:長沼日登美
脚本:早川大介
演出:山口純
会場:七ツ寺共同スタジオ
日時:2017年2月3日(金)~5日(日)
出演:川崎稚子(天然求心力アルファ)・山口純(天然求心力アルファ)・うめだたまみ(さみしんぼ王国)・きくちまや(劇団いがいと女子)・くずやかつぢ(さみしんぼ王国)・榊原耕平(よこしまブロッコリー)・高田健太・時津辰彦・長江峰和(演劇組織KIMYO)・長沼日登美(劇団いがいと女子)・羽多野卓・はらみつちはる

詳細はこちら
http://www.tennen.net/