清水宏さんに『清水宏・ぜんじろうのスタンダップコメディレボリューション』の取材をさせて頂きました。
いつもは旅の経緯等を面白可笑しく話してくれる清水さんですが、今回はスタンダップコメディの公演として、ぜんじろうさんとタッグを組んで来名されるそうです。
7月2日より『日本スタンダップコメディ協会』も正式に旗揚げされるということで、日本にスタンダップコメディが根付くその最初の一歩が観られるかもしれません。
●清水宏さん（出演）の話
――今回スタンダップコメディをすることになったきっかけを教えてください。
清水宏さん（以下清水）：英語のコメディーを東京で開催していて、そこから日本語でもやろうとなった。それまで社会的なネタっていうのは日本語ではあまりやってなかったんですけど、日本にもそういうものはあってもいいし、あった方がいいだろうし。それを観たいというか、今それが無いことでモヤモヤしている人がいるんじゃないかと思ったんですね。そんな所から始まって、2年くらいです、今。ぼくがメインにやっていることは旅をドキュメンタリーで話す一人称のストーリーなんですけど、世の中のことを題材にして切っていったりからかったりするのは2年目くらい。東京でもまだ限られた場所でしか行っていないです。そして実は『スタンダップコメディー協会』というのを旗揚げすることにしまして、最初に全国ツアーをします。
――これまでのような内容は踏襲されるされるのでしょうか。それとも全く別のものになるのでしょうか。
清水：もう封印するくらいの気持ちで始めてますけど、いつも話している事とは繋がっているのかなと思っています。今起こっている事、最近であればサミット。オバマ大統領の演説と安倍さんの演説の違いとか。もっとこうした方がいいんじゃないのとか笑いを交えて話す。身の回りの事とか、今起こっている事。そんなことを話していくのがスタンダップだと思います。ほとんどの人がへんなの、誰も言わないんだ、ということがたくさんあって、それを話題にもしないのは変じゃないですか。なんで普通に色々な人が言っちゃいけないんだとか。タブーみたいなことは割とあって、皆モヤっとしてるんじゃないかと思っています。
――本場に行くとそういうものがたくさんあるそうですね。
清水：やってるみたいですね。それは欧米だけじゃなくて色々な国にある。世界的に主流なんですよね。英語圏じゃないヨーロッパの国でも。アラビアとかカタールとか、スタンダップが主流。一人でマイク持って、自分の意見を言っていく。笑いとして。それが主流になってまして。そこに合わせなきゃいけないことはない。だけど形にしてくれっていうのは皆思っているんだろうと思う。
――そういう文化が無い日本でそれをやろうとした時に、難しさはありませんでしたか。
清水：色々難しさはあります。踏み込んで話す時に、大丈夫かな、というのもありますし。そこは気持ちに訴えますね。気持ちで納得いかないことがあるだろうと信じていて、俺にもそれがある。そこでお客さんとも繋がることもいっぱいあると思うから。色々な事件とか出来事とか物事を「ちょっと待ってくれ」という気持ちで持っていくというか。気持ちだったら分かるでしょ。だからぼくに合っているなと思います。これまでには無かったロジックというか。ロジックというのをぼくは毛嫌いしていたんですが、それがあるから自分と関係の無いことでも笑いの題材に出来る。皮膚感覚で分からないことを喋れる。変と思ったことをなんで変だと思ったのか。形に出来るんですよね。それが人に届くんではないかと。そういう新しい領域にぼくも差し掛かっている。
――スタンダップコメディというと一人で話すイメージがあるのですが、今回の公演は二人で同時に舞台に立つのでしょうか。
清水：いえ、一人づつやります。一人でやるってことの面白さを観て欲しいというか。一人で大勢の人に語り掛ける面白さを観て欲しい。二人でセットいうことでは無いです。共演するにしても、芸人さんに限らず、ラッパーさんとかニュース解説者とか作家さんやお坊さんであっても、スタンダップの感覚がある人には上がって貰いたい。そこは自己責任で喋って貰う。そこで意見がぶつかる時もある。そんな色々な人の考えとコメディがあるというムーブメントにしたい。それが面白いんですよね。
――最後に見所を教えてください。
清水：テレビとか観ていて、こんなもんかとか、飽きたとか、しょうがないからテレビ観てるとか、なんで面白くないんだと色々思っている人がいると思います。そういう人に来て貰いたい。こんなことがあるんだって観て貰いたい。新しい風が吹いていると思いますね。もっと皆さんが選べるんだと思います。そういうことを我々で取り返していいような気がして。主はこっち。主はわたしでありあなたであるんだから、ぼくはあなたに来て欲しいと思っています。あなたは数ある人の一人だっていう数字のひとつではないです。勝手に楽しんで欲しいし、ちょっとヒヤヒヤするというスリルを楽しんで欲しい。そこに踏み込むのかということも言っていきます。これが始まりなんで、ぼくは名古屋に期待しています。東京でも大阪でもしがらみが多いんですね。それが無い名古屋に新しい笑い。大人の。大人が来てください。子供はどうも話が合わない（笑）。やりだしっぺ。観出しっぺみたいになりましょう。お互いに。
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清水宏・ぜんじろうのスタンダップコメディレボリューション
出演：清水宏、ぜんじろう
会場：津あけぼの座
日時：2016年7月8日（金）
会場：TOKUZO
日時：2016年7月13日（水）