牛乳地獄『半導体ボックス』の稽古場にお邪魔させていただきました。
まず最初に目に入ったのは、稽古場にいる人数の多さです。しかしそれもそのはずで、今回の公演は、ひとつの公演でふたつの長編を上演するという、非常に特殊なものになっているからです。
稽古場を見せていただき、特に今回は複雑な構成の作品となっていることもあり、座組全員が非常に頭を使っているという印象を受けました。演出の桐原工務店さんは、おそらく自身の中にシーンのイメージが明確にありつつも、まずは役者にそれを考えさせようとしているように見えました。それがなかなか出て来ない時に「こうしたらどうかな」とヒントを与えているようです。それを受け、役者の皆さんも自身がどうあればいいのか真剣に模索している姿が印象的でした。
牛乳地獄の野心作、非常に楽しみです。
●制作の川口拓人さんの話
今回は特殊な上演形態になっていますが、制作面で気を付けている面はありますか。
→AとB両方の作品を見て深みが出るというか、分かって頂ける部分もあるので、両方見て貰えるよう広報活動していくのが大変ですね。初の試みなので。
●作・演出・出演の桐原工務店さんの話
ひとつの公演でふたつの芝居を見せようということですが、芝居を作っていくうえで苦労している点があれば教えてください。
→AもBも同じ一週間を描いた物語です。なので、どういう時系列でなにが起こっているのか、どんどん頭の中でごちゃごちゃになっていきます。書くのも疲れますし、皆もそれを考えながら演じないといけない。あとはダンスを取り入れて表現しようかなと思っていて、基礎の練習ですね。毎日毎日30分40分と。長い時には2時間くらいやったりするので、皆も大変だったと思います。
何故ダンスをやろうと思ったのでしょうか。
→『ゲキバカ』という団体が好きで。そこの団体のように身体を動かすのがぼくには合っているのかなと思いました。
稽古はAとBで分けているのでしょうか。
→分けていたんですけど、時系列も同じなので、最終的には全員集まって理解していこうとなりました。今は全員でやっています。
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牛乳地獄『半導体ボックス』
作・演出:桐原工務店
会場:G/pit
日時:2月
10日(金)A17:30/B20:00
11日(土)A13:00/B16:00/A19:00
12日(日)B11:00/A14:00/B17:00
料金:前売・一般 1500円 AB共通券 2000円 高校生 1000円
出演:桐原工務店・服部半僧・渋谷平行・平岡杏菜・サエト(㈱メインキャスト/room16)・真臼ねづみ(劇団「放電家族」)・古田靖富(空色シネマ)・水野詩織(演劇組織KIMYO)・石黒洸樹(㈱メインキャスト)・藤村昇太郎・ああこ・今津知也(オレンヂスタ)・藤元仁(㈱メインキャスト)