清水宏『清水宏の世界の中心でミャーと叫ぶ!2DAYS!』

140530

清水宏『清水宏の世界の中心でミャーと叫ぶ!2DAYS!』の取材をさせて頂きました。

前回はイギリスのコメディーフェスに行くまでの過程を面白おかしく語ってくれましたが、今回はその韓国台湾編ということで、政治状況的にも大変な中での旅の顛末を、いつものハイテンショントークで笑わせてくれそうです。

また2日目は一転コント公演となり、とんでもないネタをいくつも用意して待ち構えているようで、どう笑わせてくるのかとても楽しみです。

観れば元気になれる公演です。

●清水宏さん(出演)の話

→清水宏さん(以下清水):等身大の冒険談、それがお金の掛かったハリウッド映画をも凌駕するものということを見せていきたいです。前回はイギリスのコメディーフェスティバルに行き、そのうち他の国にも行きたいとは思っていたのですが、先にきっかけが来てしまったので、例によって準備不足・見切り発車のまま(笑)やることになってしまいました。それが韓国であり、台湾です。世界チャレンジシリーズのセコンドシーズンになります。今回は1日目に韓国台湾に行ってどんなことが起こったのか、どんな目に遭ったのかを『一人ジェットコースターパーソナルロードムービーコメディー』みたいな感じでやらせて頂きます。そして2日目は『情熱コント大陸』。ぼくの熱量のあるコントを観て頂く時間です。

韓国や台湾でコメディーをしてみて苦労された点はありますか。

→清水:アジアってなると外人なのか、同じアジア人なのかというところで葛藤があり、なかなか熾烈な任務でした。そして発見がありましたね。自分自身のことを全然分かっていなかった。どんなことがウケるのかとか。面白かったです。そして追いつめられました。政治的に難しい時期でしたし。これまでのような体験の面白さプラス、叙情的な部分があります。どこかで皆色々なことをしていて、自分の仕事が世界と繋がっているのではないかと誰もが思う。自分の仕事が世界で意義があるものであって欲しいということとの格闘。苦くて懐かしい。ほろ苦く共感して欲しいと思います。

台湾は何語になるのでしょうか。

→清水:北京語です。『四声』というのがあって、それが物凄く難しい。外国人にはそれが全く分からない。基本的にはネタを翻訳して自分のものにする。そこからアドリブが利くようにしています。韓国語だと助詞だとか、『ですね』『ですが』だけでも全部違う。それが段々分からなくなってくる。もう綱渡りのような状態です。想像を絶する旅になりました。はじめてのおつかい。日本人大人バージョンです。韓国や台湾の人たちとのコミ二ケーションでは、知ってると思ったら全く他人だったり、分かり合えっこないと思っていたら共感しあうことができたりと、そういうことに翻弄されますよね。喜怒哀楽が揺れまくります。でもだからこそ面白くてしょうがないんだなと思います。

2日目はコントを中心としたものということですが、見所を教えてください。

→清水:『シンバル漫談』というのがあります。世界中で誰もやったことがない、おそらくですけど。フランスの税関で「シンバル漫談とは何だ」と聞かれ、いくら説明しても分かってもらえず、その場でシンバルを打ち鳴らし実演して大騒ぎになったこともある。たぶん少なくともフランスにはシンバル漫談はないんだと思いました(笑)。最初笑いのトークをシンバル漫談から初めているんですけど、それは楽器があったら喋りが持つしジョークにも繋がるんじゃないかと思ったから。実際はそうじゃなかったんですが(笑)。ぼくはギターを意識してやったんですけど、そう簡単なことでは無かった。シンバルが段々邪魔になってきて、7年前に置くことにしました。ずっと押し入れに入っていたんですけど、久し振りに出したら少しだけ扱いが上手くなっていました(笑)。

どうして数ある楽器の中からシンバルを選ばれたのでしょうか。

→清水:直観ですね。理想はギター漫談です。なのにギターが弾けなかった。弾けてたらギターにしてたと思うんです(笑)。自由になりたくて楽器を使ったのにシンバルでかえって手がふさがったり、音階がなくて殺風景なことになったりと、何も持たずにトークしている時より不自由になった(笑)。その不自由が結果としてトーク力を育ててくれたので、今は逆に感謝です。あと僕のシンバル漫談は、あこがれのギター漫談のように聞こえ、見えるのか(笑)という、今回は大きなテーマ・悲願をかかえています。

他にもお勧めはありますか。

→清水:ぼくは心に果たせなかった思いを抱えている人間を代弁するのが好きで。それを情念と共にやりたい。ウルトラマンのシリーズに登場するカプセル怪獣のミクラス。ウルトラセブンに止むに止まれぬ思いをぶちまける。それをプロレスに準えて。何故かコメディーなのに胸が熱くなってくるようなコントです。これは若い人にも観て欲しいです。

最後に訴えておきたいところがあれば。

→清水:とにかく来て欲しいというのはあります。いつも思うんです。来て貰ったなら楽しんで貰えるようにあらゆる手を尽くす。お客さんの出す光線(目に見えない心のリアクション)をいつも全力で感知しています(笑)。なのでお客様がどういう光線を出すかによって展開が変わりますよ。気にしまくってるんで(笑)。そういうお互いのラリーみたいな楽しみもあります。以前TOKUZOでやった時は異様な光景と評されるほど、物凄く盛り上がりました。パワーで押しますけど、そこは繊細にやっていきます。早くシンバル漫談を見せたいです(笑)。

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清水宏の世界の中心でミャーと叫ぶ!2DAYS!

出演:清水宏
会場:TOKUZO
日時:2014年7月1日(火)〜2日(水)
7月1日(火) 〜清水宏のカムサムニダ!ニーハオ!〜 韓国・台湾コメディ大冒険!!
7月2日(水) 清水宏の情熱コント大陸

以前のTOKUZOライブでの映像
https://www.youtube.com/watch?v=gdNATOkvcvM

詳細はこちら
http://www.tokuzo.com/2014/07/