劇団B級遊撃隊『土管2011』の稽古場にお邪魔させていただきました。
今回は体操から見させていただきましたが、同じ動きでも役者によって、動きが様になっている人、ひとつひとつの動きを丁寧に確かめるようにする人、この段階から既に各役者の個性が出ていて、興味深く見られました。
稽古に入り、まず最初に気になったのは、豪華なキャスト陣です。主宰である佃さんはもちろん、てんぷくプロの小熊ヒデジさん、スクイジーズのヒート猛さん。この3人が同じ舞台上で共演するだけで、観に行くだけの価値は十分あると思います。
そして今回はテンポの良い同時多発会話が観られます。舞台上がいくつかのエリアに区切られ、同時進行で芝居が繰り広げられます。同時に同じ台詞を発する箇所もあり、非常に高度な台詞のやりとりが要求されていると感じました。
一部のみの見学でしたが、非常に面白いです。必見です。
●神谷尚吾さん(演出)の話
初演と今公演では演出上大きな違いはありますでしょうか。
→初演は佃が演出でした。また今回は本が全く違うので、新しい作品としてお見せします。なのであまり違いを意識することはないです。ただ、足下の砂が今回は新聞に変わっています。単純に砂を良く使うので飽きたというのもあります(笑)。
名古屋ではやらないのでしょうか。
→4月にアトリエ公演としてやります。でも小屋のサイズが全く違うので、名古屋用にアレンジすると思います。
●ヒート猛(出演)さんの話
これまで多くの出演をされていますが、B級遊撃隊はここが違う、というところはありますでしょうか。
→小手先で演技をするとすぐ見抜かれます。自分をゼロにして吸収していきたいと思います。
●佃典彦(作・出演)さんの話
初演の頃から、佃さんの中で変わった部分というのはありますでしょうか。
→当時とは気になることが変わってきました。なので今回は、初演とはシチュエーション自体変えています。前は母子家庭の親子の話だったんですけど、これまでに親子を題材にいくつか書いてきて、もういいかなって気がしていて。今回は40歳になる一人暮らしのバツイチの女性を巡る話になりました。それと、今回発見したのは、土管が突き出る場所によっては話がいくつでも出来るなと。土管が突き出ることで表面に出ていなかった問題が炙り出される感じ。初演の時は全然気付かなかったんですけど。
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座・高円寺 冬の劇場19 日本劇作家協会プログラム
劇団B級遊撃隊『土管2011』
会場:座・高円寺1
日時:2011年12月15日(木)~18日(日)全4回公演
出演:山口未知・佃典彦・斉藤やよい・長嶋千恵・まどか園太夫・吉村公佑・小熊ヒデジ(てんぷくプロ/KUDAN Project)・ヒート猛(スクイジーズ)
料金:一般3,500円 ユース(25才以下)2,500円
東京公演チケット取扱
◆J-Stage Navi 03-5957-5500(平日11:00~18:00)
http://j-stage-i.jp
★★名古屋公演は2012年4月中旬 姫池052スタジオにて★★