劇団pH-7『火の昔、ハレの日 幻色闘鱗記』

劇団pH-7『火の昔、ハレの日 幻色闘鱗記』の稽古場にお邪魔させて頂きました。

劇団30周年ということで、豪華なスタッフや出演陣が揃い、稽古場も非常に華やかでした。この日は通し稽古を見せて頂きましたが、まだ舞台装置がない状態にも関わらず、圧倒的な存在感のある芝居に仕上がっていました。

演出の菱田さんは今年還暦ということですが、そんな年齢を感じさせないパワフルな芝居は必見です。

●菱田一雄さん(演出)の話

今回は3人の方が本を書かれているのですが、どのような経緯でこの3人になったのでしょうか。

→菱田一雄さん(以下菱田):通常は劇団毎に作演出が決まっているじゃないですか。ところがpH-7というのは作家が特定されていない。演出はぼくがやっているのですけど。今回の3人はかつてpH-7に在籍して本を書いていた3人なんです。在籍していた時代はそれぞれ異なりますけど。pH-7は作者がいないというか、たくさんいるというか。その都度決めている。では30周年ということで、pH-7らしいお芝居をやりたいが、その時代で作品が違う。ならそれをごったにして、一緒にやった方がpH-7らしいかなと。だからそれぞれの時代を背負ってくれた3人に本を依頼したってことかな。

今回演出される上で、気を付けていること、やってみたいことがあれば教えてください。

→菱田:ぼくが演出やっていることで、何をやってもpH-7ぽくなるねと言われる。それは演出としてはいいじゃないですか。だから、そういう意味では本の世界はそれぞれ違うけど、演出としては意識は変わらない。今はアングラという言葉はあまり聞かれませんが、ぼくはエネルギッシュでパワフルな芝居がやりたい。身体性にこだわって。今回その集大成ということで言えば、これまでずっとやってきたように、役者のエネルギーやパワーが目の前に繰り広げられて、お客様には役者の息遣いとかを感じて貰いたい。今回もそういうお芝居を目指しています。

●くらっしゅのりおさん(出演)の話

pH-7と他の劇団との違い、演出の特徴などがあれば教えてください。

→くらっしゅのりおさん(以下くらっしゅ):圧倒的な演出力でしょうね。菱田さんの演出は隙を見せない。ということはイコールお客様に対して、本当に役作りが出来た役者を見せるということです。

今回の役をされる上で気を付けている点があれば教えてください。

→くらっしゅ:円形劇場ということは意識しています。背中を向けたら向けたなりの演技を見せないといけないので。全身神経尖らせてますね。でもどこを向いていてもなんとでも出来ると思っています。あとは、何かひとつ印象に残るものがあればと思います。個人的にも、作品全体としても。何も印象に残らない芝居はお出ししたくないですね。

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劇団pH-7『火の昔、ハレの日 幻色闘鱗記』

作:喜田啓司『火の昔』・美尾りりこ『ハレの日』・北野和恵『活弁清次外伝・闘鱗記』
演出:菱田一雄
会場:千種文化小劇場
日時:2014年1月17日(金)~1月19日(日)

詳細はこちら
http://www.geocities.jp/gekidan_ph7/