劇団B級遊撃隊『満月ドリル』の稽古場にお邪魔させて頂きました。
納得いくまで何度も同じシーンを繰り返していく稽古風景はいつものものですが、今回は特に新規メンバーが増えたということで、これまで以上に丁寧に作っている印象を受けました。
ほとんど休みなく、何時間でも粘り強く作っていくその姿勢にはいつも感嘆させられます。
●神谷尚吾さん（演出）の話
稽古初期段階で演出として気を付けていることはありますか。
→神谷尚吾さん（以下神谷）：台詞をちゃんとイメージを持たせて喋れるかどうかというところ。ちゃんと音を感じられるかどうかかな。
今回の演出で試していることがあれば教えてください。
→神谷：キュッとしないってこと。散漫な舞台でいい。実際にはどうなるか分からないけど。人間は小さいんだよってことです。ちくさ座ということも多少意識して。今までと違う芝居が出来ればいいなとは毎回思っています。今回は特にメンバーが大きく変わったので。
●佃典彦さん（作・出演）の話
今回『満月ドリル』を書こうと思われた動機みたいなものがあれば教えてください。
→佃典彦さん（以下佃）：梶井基次郎という小説家がいて、その短編に『Kの昇天』というのがあるんですけど、それが凄く好きで、それを基にいつか書いてみたいなと思っていました。砂浜でKという人物が何かを探しているところから始まって、実は満月の光で影踏みをしていたという話。その小説にある砂浜をイメージしています。
満月というのはちくさ座を意識されているのでしょうか。
→佃：書く時はね、あまり。そうなるだろうなと思っていたけど、そこは演出の範疇だから。劇場の機構を本の中に持ち込むことはあまりしない。
今回新規メンバーが増えて出演者も大幅に増えましたが、大人数の本を書く難しさというものはありますか。
→佃：それはあまり無いかな。流山児★事務所のように40人となるとまた別だけど。人数が多くて困るということはあまりない。特に楽になることもないけど。
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芸術文化振興基金助成事業
名古屋市民芸術祭２０１３参加
劇団B級遊撃隊『満月ドリル』
作：佃典彦
演出：神谷尚吾
会場：千種文化小劇場
日時：2013年11月8日（金）～10日（日）
出演：佃典彦・山口未知・池野和典・まどか園太夫・長嶋千恵・吉村公佑・大脇ぱんだ・榊原仁美・れお子・當間郷史・増田ゆか