映画「さようなら」のマスコミ試写会にお邪魔させて頂きました。
劇作家の平田オリザさんが書かれた原作を、青年団出身の深田晃司さんが企画・脚本・監督された映画です。
日本を舞台にしながらも、出てくるのはアンドロイドや在日外国人と、日本人以外の人物をメインに話が進んで行きます。人間とアンドロイドとの会話に微妙な違和感があるように、出てくる人物同士の会話も何処か違和感を感じさせます。
日本人以外から見た日本の有り様。人間とアンドロイドの境界線。死の重さ。それらを立場の違う者達の会話を通して浮き彫りにしようとする意思を映像から感じ取りました。
●「さようなら」中部地区宣伝担当の話
――今作が他の映画と違う部分、そして見所を教えてください。
人間とアンドロイドが世界で初めて共演し、芸術と科学をコラボレーションした「アンドロイド演劇」として行われた演劇プロジェクトがございまして、2010年に『あいちトリエンナーレ』で5年前に愛知県芸術劇場で上演されました。そして今回映画化にあたり、深田監督が死に至る濃密な時間、それと裏返し生の輝きをスクリーンに刻みつけたい、という想いのもとに、映画化では、舞台よりも物語の幅を膨らまし、時間表現、空間表現を駆使して、「さようなら」の世界を再構築してます。人間にとって、アンドロイドにとって生と死をとは問いかける作品となっております。
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「さようなら」
死にゆく人間と死を知らぬアンドロイド。寄り添う二人が見つめる、生きることと死ぬこと。
出演:ブライアリー・ロング、新井浩文、ジェミノイドF
企画・脚本・監督:深田晃司(「歓待」「ほとりの朔子」)
原作:平田オリザ
アンドロイドアドバイザー:石黒浩
配給:ファントム・フィルム
©2015 「さようなら」製作委員会 R15+
12月5日(土)よりセンチュリーシネマにて公開(名古屋パルコ東館 8F)