actors team REBIRTH & team DOGS『東北復興支援公演』の稽古場にお邪魔させて頂きました。
この公演は東北の復興支援の為、収入の一部が寄付されたり、芝居以外の部分でも色々な取り組みをされているそうです。
今回は合同公演ということで、2つの芝居が観られるようです。それぞれがどんな形の芝居を提示してくるのか、気になる所です。
●森裕記さん、カズ・ニケルソンさん(出演)の話
――今企画を立ち上げた経緯を教えてください。
森裕記さん(以下森):発案者で作演出の西野が以前、東北を題材にした芝居を観たそうなんですが、それが彼の心を打つような内容では無かったんですね。でもそれを批判する程自分は何かしてきたのかという思いになったそうなんです。だから今立ち上がるべきなのではないかと。それにメンバー全員が賛同して。二つ目に、西野が常々言っていることなんですが、70歳、80歳になってから胸を張れる何かをしたい。そういう思いですね。
――2団体の合同公演という形を取られたのは何故でしょうか。
森:元々は『actors team REBIRTH』ひとつだったんですけど、旗揚げ公演を6月に行った後に、チームを二つに分けたんです。今後もどんどん分かれていくと思いますが。座長やっているいぬ大福という者がいるんですけど、彼が喜劇志向だったんです。でもREBIRTHは普通の演劇だったので、なら喜劇に特化した団体を作ろうじゃないかと『team DOGS』が生まれました。なので元々はひとつのものだったんですけど、今回また一緒にやりましょうと。
――今回の芝居をやる上で気を付けていること、意識していることはありますか。
森:今回は劇の中で何役もやらないといけないので、その切り替えが大変なんです。場面が変わったり、時間軸も変わったりするので、そのスイッチの切り替えが大変です。前の場面の気持ちを引きずらないように気を付けています。
カズ・ニケルソンさん(以下カズ):今回喫茶店が舞台でそこの店長の役をさせて頂くんですけど、その店長が口数が多い。色々な人に突っ込んだりする。本来ぼくはそういうことは全くしないので、普段からそういうことをするようにして、自然に演じるようにしています。また、復興をテーマにした舞台なので、雑には出来ないという責任感は感じています。
――公演の見所を教えてください。
森:お芝居もそうなんですけど、お芝居以外でも色々プロジェクトを進めていまして、チャリティーグッズの販売をしたり、彼(カズ)は現地に行ってボランティアの方にインタビューをしたり、東北の風景を撮影したりして、それらを展示します。他にもイラストを描いて貰ったりしています。また、公演後には少しだけ時間を頂いて、わたくしを筆頭にバンドをやります。歌はメッセージとして届きやすいので、それで皆がひとつになれたらと。芝居としては、人生は有限ということ。人は必ず死ぬ。だから死に別れ方。その別れ方がどれだけ不幸であったとしてもこうあれば美しいのではないか、というような奇麗事の芝居です。現実問題色々あると思うんですけど、その中でも奇麗なものを伝えたい。
カズ:今だからこそ出来る芝居だと思っています。たぶん震災直後だと被災者の方に批判されると思います。実際に東北に行って色々聞いてきたんですけど、4年経ったからこそこういう復興支援公演が出来ると思っています。
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actors team REBIRTH & team DOGS『東北復興支援公演』
会場:熱田文化小劇場
日時:2015年2月6日(金)〜2月8日(日)