チェルシイとバニーガール×オレンヂスタ合同公演『ニコイチ』の稽古場にお邪魔しました。ちょうどこの日はオレンヂスタ側の通し日でした。
これまでも破壊的な作品が多かったオレンヂスタですが、今回は輪をかけてバイオレンスな作品となっています。対照的に、チェルシイとバニーガールは静かな芝居で臨むようです。
名古屋の若手劇団の中でも人気があり、多彩な客演も魅力的な2劇団が手を組んだこの公演。非常に楽しみです。
今回は作演のお二人に色々お話が聞けました。
●作・演出のニノキノコスター(オレンヂスタ)さんと伊倉雄(チェルシイとバニーガール)さんの話
今回は合同公演ということで、共通テーマとして『母と娘』『堕胎』がありますが、どのようにしてこのテーマに決まったのでしょうか。
→伊倉雄さん(以下伊倉):命というのはどのお芝居にも共通するテーマであるし、実際ぼくらも年を取ってきて、そういうのに向き合う機会が増えてきたので、お互い興味がある一番大きいテーマだったと思います。
→ニノキノコスターさん(以下ニノ):「堕胎っていうのはどうですか」と出してくれたのはたぶん伊倉くん。それに対して「いいんじゃない」って。
ちくさ座の円形劇場での公演ということで、演出するうえで気を付けたことはありますか。
→ニノ:広くて高い空間だから、それをどういう風に使うか。オレンヂスタは一方向に向けて強く発する芝居をしてきたので、それが分散するから凄く難しい。
→伊倉:平面の絵よりも、お客さんに人間そのものの要素を感じてもらうというのが円形舞台だと凄く強いですね。平面的な絵を決めていくというよりかは、役者それぞれのもので色んな見方が出来るように意識しています。
今回の合同公演の見所を教えてください。
→ニノ:幕間の話なんですけど、上林小夏(振付)の格好良いダンスと、岡田保(舞台美術)による格好良い舞台の超転換。舞台がロボットみたい。
→伊倉:20人強くらいの役者が、舞台の真ん中ら辺で、ある意味エネルギーが集中する場所で叫んだり踊ったりするのは結構圧巻なんじゃないかなと思います。
→ニノ:前編と後編で話が分かれているんですけど、今津知也と林優だけは両方に出ます。その辺のコラボ。
オレンヂスタの見所は。
→ニノ:多彩な暴力シーン。
チェルシイとバニーガールの見所は。
→伊倉:『静』の芝居です。いつにも増してゆっくり時間が流れるような芝居になっています。
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チェルシイとバニーガール×オレンヂスタ合同公演『ニコイチ』
会場:千種文化小劇場
日時:10月29日(土)~10月30日(日)