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映画『バーン・クルア 凶愛の家』ソーポン・サクダピシット監督ホラー映画のアイデアの源を語る!

タイ国内で公開されるや、同時期公開の「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」や「ジョン・ウィック:コンセクエンス」などのハリウッド大作を押しのけ3週連続NO.1の興行収入を記録した、タイのサスペンス・ホラー映画『バーン・クルア 凶愛の家』が11月22日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開。

ホラー、スリラーのジャンルを中心に活躍するタイの映画監督ソーポン・サクダピシットが監督を務める。“家系ホラーの巨匠”とも呼ばれる彼の作品は、深みのあるドラマと独特な雰囲気のあるホラーの融合、強いクリエイティビティとロケーションセンスで知られている。本作でも彼の才能は遺憾なく発揮され、彼が作り出す世界観が恐怖を最高に盛り上げる。

夫のクウィンとともに娘のインを幸せな家庭で育てようと努力している母親ニンを演じるのは、映画やテレビシリーズで活躍する人気女優でモデルのニッター“ミュー”ジラヤンユン。一見、完璧な家族を持つ普通の父親のように見えるが、実は過去に起こった、ある出来事による苦痛と罪悪感に苦しめられている夫クウィンに俳優・モデル・歌手と多方面で活躍するスコラワット“ウェイア”カナロス。ニンの家の借主になる謎の女を、40年以上にわたるキャリアを持つベテランのタイの女優・モデル・歌手のペンパック・シリクンが演じる。

タイ“家系ホラーの巨匠”ソーポン・サクダピシット監督

ソーポン・サクダピシット監督は、2004年に脚本を手掛けた映画『シャッター』が国際的に大きな反響を呼び、ハリウッド版をはじめとする多くのリメイク作品が制作された。そして、2011年に監督デビューとなった映画『ラッダーランド/呪われたマイホーム』では、タイのアカデミー賞と呼ばれる<スパンナホン賞>で作品賞・脚本賞を含む6部門に輝き、記録的大ヒット作を記録。『ラッダーランド』も高級住宅地“ラッダーランド”に憧れのマイホームを購入した家族の周りで不気味な現象が続出して…といった“家”を題材にしたホラー作品だ。

タイでは“家系ホラーの巨匠”とも呼ばれているソーポン・サクダピシット監督だが、最初から“家”を題材にした映画を撮ろうと考えていたわけではなかったそうだ。本作でも“家”を題材にしたわけだが、監督は、「怖さというものは“人間”から来ると思っていて、その“人間”は色々な場所と深い繋がりがあると思っています。例えば自分の家だったり、プールだったり、学校だったり…人間と不動産というのは切っても切り離せないものだと思っています。だから、不動産からアイデアが湧いてくるのではないなと思います」と多くの“家系ホラー”を手がける理由を明かした。

タイでは貸家トラブルが多く、映画『バーン・クルア 凶愛の家』はそういった数々の実際の事件から着想を得た作品なのだが、ソーポン監督は「自分の家を貸すわけですが、その借り主がどんな人物なのか全くわからないところが面白いなと思いました。そして、どんな借り主が自分にとって怖いだろうと想像し、新興宗教をやっている人たちが借り主になったら怖いのではないかと思ったのです」と語り、本作でも日常に潜む“人間”の恐怖を描いている。

タイと日本のホラー映画

タイでは、幽霊にまつわる逸話がたくさんあり、ホラー映画も非常に盛んだ。ソーポン監督も「タイにはホラー映画になるアイデアや素材がそこら中にある」と語っている。ヨーロッパでは宗教的な違いから“悪魔”が描かれることもしばしばあるが、対して日本やタイのホラー映画では 文化的な死生観から“幽霊”や“怨霊”の存在、そして死後の世界や亡くなった人の魂への恐れなどが描かれることが多く、より共感ができるのであろう。

ちなみに、幼少期からたくさんのホラー映画を観て育ったソーポン監督だが、のちに中田秀夫監督の『リング』(1998)や清水崇監督の『呪怨』(2000)などをみて、日本のホラー映画が好きになったと明かす。「幽霊のキャラクターがとても魅力的で、映画自体の雰囲気が素晴らしく、特に日本のホラー映画が大好き」と“ジャパニーズ・ホラー”愛も語ってくれた。

そして最後に、日本の観客へ向け、「日本のホラー映画好きな皆さん、ぜひこの映画を映画館でご覧ください。やっぱり映画館で見ることで、この特別な雰囲気、それからこの映画の味わいを経験できると思います。ぜひご覧ください」とメッセージを寄せた。

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『バーン・クルア 凶愛の家』

監督:ソーポン・サクダピシット
ニン:ニッター・ジラヤンユン
クウィン:スコラワット・カナロス
ラトリー:ペンパック・シリクン
配給:ギークピクチュアズ 
配給協力:ギグリーボックス
2023年作品/“HOME FOR RENT”/タイ映画/上映時間:124分/シネスコサイズ/字幕翻訳:高杉美和
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