名古屋市文化振興事業団では、2018年にご逝去された故 江崎順子氏(劇団・夏蝶代表)の遺志を受け継ぎ、ご遺族から当事業団に寄付された1,300万円を基金とし、「アクテノン記念 江崎演劇賞」を創設しました。第1回の受賞者に俳優の小嶋彩子氏が選考されたことを契機として、より一層、故人の生前の活動とご遺志に寄り添う演劇賞にしたいと話し合いを重ね、俳優・スタッフなど演劇のあらゆる分野で活躍している女性演劇関係者を表彰する「名古屋女性演劇賞」としました。
そしてこの度、第6回「名古屋女性演劇賞」としてニノキノコスターさんが受賞しました。
授賞理由
2009 年に旗揚げした劇団オレンヂスタの座付き作家・演出家として活動を牽引してきた。劇作・演出という創作活動の中核を担いながら、バレエの経験を身体レッスンに、広告代理店勤務の経験を宣伝美術に活かすなど、多才なスキルを遺憾なく発揮している。
近年の活躍も著しく、2021 年には総合劇集団 俳優館の学校巡回公演 ミュージカル・シアター『ぐりむ♪りむりぐ♫むりぐ♬りむ』の脚本・演出を手がけ、グリム童話を下敷きにした児童向けの良質な創作ミュージカルとして再演を重ねている。2023 年には、障がい者支援施設での大量殺傷事件をモチーフにした『「サトくん」のこと。』が日本演出者協会「若手演出家コンクール2022」にて最優秀賞を受賞し、2025年には総合劇集団 俳優館 夏休みファミリー劇場 2024 ミュージカル『ルドルフとイッパイアッテナ』の演出に対して、第2回 2024年度「虹の会 演劇大賞」を受賞した。
劇作家としてはワンシチュエーションの会話劇やファンタジカルな劇まで作風の幅が広く、演出家としてはエンターテインメント性の高い作品からコンテンポラリーダンスやオブジェクトパフォーマンス・人形劇と融合させた実験性の高い空間表現など幅広く手がけている。
「人形劇『寿歌』」の演出をはじめ、愛知人形劇センターの企画にも精力的に参画し、2023年に逝去した劇作家・演出家の木村繁氏の活動を受け継ぐ一人であり、今後の名古屋の演劇界を牽引する人材として、さらなる活躍が期待できる。
略歴
名古屋大学劇団新生で演劇活動を開始し、2009 年、名古屋を拠点に活動する劇団のオレンヂスタを立ち上げて以来、座付き劇作家・演出家として活躍している。日本劇作家協会東海支部や日本演出者協会東海ブロックの会員として企画に精力的に参画するとともに、ナゴヤはいゆう寄席の席亭や大学講師を務めるなど、名古屋圏域の演劇界の第一線で活動している。
(故) 江崎順子氏 略歴
名古屋市生まれ。俳優、劇団・夏蝶代表。
名古屋演劇アカデミー(名演会館主催)2期卒業。1984年、劇団・夏蝶を結成。
日本の女性の生き方を描いた作品を中心に舞台で上演してきた。
他劇団への客演、テレビ、ラジオドラマ出演、司会や朗読の講師など多岐にわたり活躍。
劇団・夏蝶第13回公演「女の庫」(作/麻創けい子 演出/木崎裕次)にて平成5年度名古屋市民芸術祭賞を受賞。第17回公演「マンザナ、わが町」(作/井上ひさし 演出/木崎裕次)にて平成10年度名古屋市民芸術祭賞を受賞。平成16年には一人芝居「花いちもんめ」(作/宮本研 演出/わらしべ長者)で名古屋演劇ペンクラブ賞を受賞。平成30年6月12日逝去。
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(公財)名古屋市文化振興事業団
https://www.bunka758.or.jp/about/award/woman/
