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阿吽:ミソゲキ2019|在り処『もゆるかがやく』

阿吽:ミソゲキ2019、A組出演団体の在り処『もゆるかがやく』演出家であり団体の主宰、橋本あきらさんにお話を伺いました。

学生演劇祭のミソゲキコラボ企画賞を受賞した在り処。今名古屋で注目の若手、橋本あきらさんのソロパフォーマンスユニット。

学生演劇祭ではコンセプトや設定の面白さが特に評価され、強い念を感じる作風に人気が集まっています。今回はどんなものを見せてくれるのか期待が高まります。

●橋本あきらさん(作、演出)の話

――稽古場の雰囲気を教えてください。

橋本あきらさん(以下橋本):のほほんとした感じ、ですかね。演出部が考えたりしてる間に役者さんは遊びながら待ってくれますね(笑)。芝居はずっと重ぐるしいし、演劇に対してはみんな真面目だけど、稽古場自体はいい緩さ、リラックスした雰囲気があるなって思ってます。

――今回の作品で、ミソゲキの『阿吽』というコンセプトを意識している部分はありますか。

橋本:役者が二人しか出てこないことを意識していますね。突拍子もない結末になるのは必然性が要るし、飛躍するためにも必然性がいるから、二人でなきゃいけない理由を考えてます。実際に肉体をもって出現している人間がその場に二人しかいない、っていう状況をうまいこと活かしたいなっていうのはずっと思っています。それについて考えてたら、自然と今回の話しみたいな、典型的なボーイミーツガールになりました。

――好きな劇団さんや劇作家さんはいますか。

橋本:名古屋だと、room16が好きです。生で観たのだと「地点」がすごいよかったなあって。地点の理屈の通ってる飛躍、突拍子の無さってすごい希望だなって思うので。地点のすごい好きなところっていうか、演出家さんの好きなところだけれど、お客さんを安全圏においておかないし、お客さんは安全圏に置いておいてはいけない存在だって思っているだろうし、あえて第四の壁を壊しに行ってるんだなっていうのを感じるから、それは最近の指針になってて。

――今回のミソゲキ12団体の中で気になる団体はありますか。

橋本:岩塩ソルベは、松浦汐音さんの、低温なのに愛嬌ある感じとか、吉田さんは初めましてなので、(どんな方なのかとか)気になるし、それがオノウチさんによってどうなるのかなっていう、オノウチさんの脚本も突拍子がないから、それの化学反応が楽しみだなっていうのと、あと、これはみんな気になってると思うんですけど、ミソゲキユニット。とんでもねえなって(笑)。平塚さんのコメディ。好きなコメディの方向が、シュール(コメディ)な感じで。だからオイスターズが好きで。くによしさんは賞をもらったりしていると聞いているので、せっかく名古屋で見れる機会があるんだったら見たいなって思ってます。

――今回の作品のみどころはどんなところですか。

橋本:3つあるなって思います。1つは少しずつ、なにかがずれていく感じとか、そう、ずれがやっぱり面白いと思うので、そのずれを楽しんでほしいなっていうのと。2つ目が、役者さん二人とも不思議な感じが魅力なので、その不思議さでお互いを殴っていくので、そこがあの人たち怖いなって思うんですけど、不思議でちょっとおっかないけど、愛しさってあって、二人ともすごい愛しいなって、愛しちゃうなって思うから、そこと。3つ目は、今回は意図的にボーイミーツガールを書こうとしていて、意図してラブストーリーを作っているから、ある意味テンプレっちゃテンプレだけど、昔からテンプレって良さがあるからあるとおもうから、在り処なりの題材に対する表現を見てほしいかなって思います。

――ミソゲキへの意気込みがありましたら是非どうぞ。

橋本:学生演劇祭のミソゲキコラボ企画賞を受賞させていただきまして、沢山のご縁があってこそ、ここにいるんだなって、すごく感謝していますし、だからこそ、半端なものは絶対にもっていかないです。若手の代表として呼ばれていると言っても、半分くらいそれはあってると思うから、若手らしく、ある種の攻撃性を忘れずにいきたいなって思います。なによりも、それは持ちつつ、演劇って楽しいものなので、みなさんと楽しい年末の一部になれたらなって思います。

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阿吽:ミソゲキ2019|在り処『もゆるかがやく』

作・演出:橋本あきら
会場:ナンジャーレ
日時:2019年12月29日(日)15時、30日(月)19時
出演:蒲実里(名城大学劇団「獅子」)、坪尾光起

詳細はこちら
https://nagoyatrouper.com/misogeki/

[写真・文:水谷もか]