虚構オメガプロデュース『パンの耳』の宣伝用動画の撮影にお邪魔させて頂きました。
『パンの耳』のステージは名古屋を拠点に活動する『虚構オメガ』『妄烈キネマレコード』『稲垣僚祐』『相羽企画』による短編4作品で構成されています。この日は、各団体主宰の皆さんにお話を伺うことが出来ました。
この企画のルールは作中に必ず『パンの耳』という台詞を入れるだけ。パンの耳がどのように作品に入ってくるのかとても楽しみです。
●長谷川公次郎さん、西尾武さん、稲垣僚祐さん、相羽広大さんの話
――今回の公演はなぜ『パンの耳』というタイトルになったのでしょうか。
長谷川公次郎さん(以下長谷川):最初に関係者で集まった時に、それぞれで短編を出すにしても共通の何かしらはあったほうがいいねっていう話になったんです。最初は大きいテーマを作ったりとか色々考えたんですけど、各作品に同じ言葉が入ってると面白いねっていう話になって。それで、最終的にその方向性で行きましょうかってなった時に、目の前にパンの耳が(笑)。
――今回の公演で何かテーマや目標はありますか。
西尾武さん(以下西尾):『SUPER BLOODY GIRL』は自己との葛藤がテーマの物語なんですね。そう言うと真面目な堅苦しいお芝居なのかなと思われかもしれないですけども、観た後に主人公を応援したくなるようなエンターテイメント作品になっていると思います。
長谷川:虚構オメガは、ここ数年やってきたことから脱却してみようというのがひとつ。今、演出を見直したり、役者の演技の仕方みたいなものを再考してまして。だから、それらをちょっと盛り込んでるっていうのと、最近難しい話ばっかり書きすぎて少し辛いので、たまには楽しげな話を書こうかなという感じでやってます。なので、単純に今回は楽しい作品になっていると思います。
――今回は4団体中3団体が一人芝居ということですが、大人数でやる時よりも楽しいことはありますか。
相羽広大さん(以下相羽):僕の場合は、僕が演出、僕が役者なんで、稽古場に僕一人しかいない。一人芝居の良い点は、全部自己責任なので、割り切って好き勝手にやれる。悪い点は、コメディーって色々な人がワイワイやりながら、そこから色々なものが浮かんで来るものなんですけど、僕一人が考えてる中で新しいネタが浮かばないと、一人で稽古している自分が惨めになるというか(笑)。
西尾:本当に僕が楽しいなと思うのは、役者とマンツーマンで芝居が作っているので、積み上がっていく感じが凄い実感できるんですね。確実に面白くなっていってるっていう実感を持てるのが凄い楽しいな。役者がうまくなっていく。あと、一人芝居なんで、二人の予定さえ合えば稽古が出来るというとこはとてもいいです。
――最後に皆さんに一言お願いします。
長谷川:今回のアフターイベントではお楽しみ会やお客様との交流会があったり、日曜日の千秋楽にはトークイベントもあるので、もちろん作品もなんですけど、そう言った意味でもお客様に楽しんで貰えるようにしたいなと思っています。
西尾:とにもかくにも藤崎アンジェの魅力溢れる作品になっていると思います。公演の後に握手とか写真も撮りますので、是非是非お気軽に会いに来てください。
相羽:いい意味で軽いイベントだと思うので、変に気負わずに楽しもうとやってるし、そういう意味でお客さんも気軽に観に来て欲しいなと思ってます。単純にお得だと思います。三つが再演なんですけど、それぞれがパワーアップしてます。
稲垣僚祐さん:人間生きていくには諦めも大事だと思いますね。いろんなことを諦めて7月の9日10日はナンジャーレに来ればいいと思います。いろんな予定を諦めて。開き直って観にくればそれでいいんですよ舞台というのは。
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虚構オメガプロデュース『パンの耳』
会場:ナンジャーレ
日時:2016年7月9日(土)〜10日(日)
詳細はこちら
http://omegafiction.com
[写真・文:片岡史織]