投稿者「名古屋演劇アーカイブ」のアーカイブ

堤佳奈 さん

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はじめまして!
東京のこまばアゴラ劇場・劇団青年団で制作をしています、劇団青年団の堤佳奈です。
今回は大学の先輩・若旦那家康さんに御紹介頂き、僭越ながら自分のことを少し。
そう、関西の若旦那さんの後輩ということで、出身は兵庫県なんです。

実は大学時代、サークル内では俳優をやることが多く、
お恥ずかしながら4年になるまで「アートマネジメント」という言葉すら知りませんでした(汗)
“良い作品を創ること、良い演技をすること”が全てだと思ってたんですね。
集客や広報について考えたこともなかった。

漠然とこれからもずっと演劇を続けていきたいと思ってはいたのですが、父親が大の演劇嫌いでして。
いくら自分が「今回は良いものが出来たから見て!」と言っても、やっぱりそれは個人の趣味・嗜好に帰結しちゃうんです。
どうにか認めてもらいたくても、その壁にぶつかってしまって。

そんな時に平田の書籍を読みまして、
「もし社会に演劇が必要ということが誰の目にも明白に証明できれば、認めてもらえるんじゃないか?
趣味・嗜好を超えて、作品の質の高さを判断する目を養うことは、教育でできるんじゃないか?」
そう思って今の仕事をしています。
だから原点は、父親への反抗ですね(笑)

実際のお仕事内容は、劇場制作と公演制作。
こまばアゴラ劇場は、「大世紀末演劇展」「サマーフェスティバルPAN」などを通して、
地域や若手のカンパニーのプラットフォームを目指してきました。
フェスティバル自体はなくなってしまいましたが、
単なる紹介に終わらず、アゴラでの公演を足掛かりにし、
次は全国ツアー、次は世界の観客の目に耐えれるような体力をつけて頂くための“通過点”になればと思います。

また、公演制作として2011年から携わっているのが、「平田オリザ・演劇展」。
今年で4回目を迎える、思い入れのある企画です。

「劇作家・平田オリザの新旧の隠れた名作を一挙上演する企画。
毎回様々なジャンルの作品を集め、子どもから大人まで、
平田の作品を見たことのない方から往年の演劇ファンの方まで楽しめる“演劇の展覧会”。」
と銘打ってあるように、演劇を観客に開くをコンセプトに、関連企画や展示も併せて行っています。
そして、この夏演劇展の中から好評の2作品が東北へ―。
青森・仙台・会津若松・盛岡を巡演中。
この文章もツアー先の青森で書いています。
お近くの皆さま、お時間ございましたら是非お立ち寄りください。
http://www.seinendan.org/play/2014/04/3398#tour4

さて、若旦那さんから戴いた質問。
『10年後、20年後、何してると思います?』
うーん、難しい。
37歳と47歳。なにぶん猪突猛進で、後先考えないので、、、(汗)
10年後は全国の劇場で仕事ができたらよいなと。
20年後は小さくとも人が集まる場所を作れたらよいななんて思っています。
あとは、小学校の頃から作家の遠藤周作さんが大好きなので、老後は長崎に住むのが目標です。

では次の方を。そんな長崎に近い福岡の枝光商店街で
素敵な“アイアンシアター”という劇場を支えていらっしゃる鄭慶一さん!
地域に根差し、演劇の枠にとらわれない発想力と行動力で尊敬する制作さんのお一人です。
そんな鄭さんにお伺いしたいのは、『今、一番興味のあることってなんですか?(演劇に限らず)』
よろしくお願いしまーす。