投稿者「名古屋演劇アーカイブ」のアーカイブ

古殿万利子 さん

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こんにちは。ほとんどの方が初めましてだと思います。
熊本を拠点に活動している劇団きららで制作を担当しています、古殿万利子(ふるどのまりこ)と申します。
こんな全国規模のブログに書かせていただくなんて、正直ビビっておりました。思い切って前担当の村上さんからバトンを引き継いだものの、うんうんと考えているうちに執筆が大変遅くなってしました。申し訳ありません。拙い文章ですが、どうぞしばらくお付き合い下さい。

私と演劇との出会いは高校生の時、同級生が所属していた演劇部の公演を観に行った時でした。その後、本格的に芝居を観始めたのは大学生の時からです。最初から芝居はもっぱら観る側で、その時はまさか仕事で関わっていくことになるとは想像もしていませんでした。大学卒業後、大野城まどかぴあ・ミリカローデン那珂川・北九州芸術劇場と続けて福岡の公立ホールで制作の仕事を経験させてもらいました。その後、仕事を通して知り合った劇団きららからの誘いを受け、第二の故郷・熊本に戻ってきました。現在きらら制作5年目です。

私が所属する劇団きららは1985年旗揚げ。一貫して代表池田美樹のオリジナル作品を上演しています。現在は年1回の劇団公演のほかに、学校や企業から演劇ワークショップのご依頼を受けたり、地域のみなさんと一緒に地元の題材を劇に仕立てた作品を発表したりしています。今夏は熊本市の夏祭りの一環でおばけ屋敷の企画・運営にも携わりました。
最近のニュースは、劇団きらら代表池田美樹の一昨年の作品「踊り場の女」が第14回AAF戯曲賞最終候補にノミネートされたことです。残念ながら受賞とはなりませんでしたが、池田も劇団メンバーも大いに励ましをいただいた気持ちです。
今年度の活動は新作「ぼくの、おばさん」(作・演出:池田美樹)の熊本・福岡公演を終えたところです。来年度は劇団設立から30周年を迎えます。劇団もお客様も楽しめる企画を考えられたらと思っています。
http://www.gkirara.com/

私個人は劇団の仕事と並行して、来熊されるカンパニーの受け入れや広報のお手伝いをさせていただいています。この5年でチェルフィッチュ・劇団衛星・サキトサンズ・岡崎藝術座・iaku・マームとジプシーなどの公演に関わらせていただきました。熊本にいながらにして第一線で活躍しているカンパニーと関わらせていただけることを大変有り難く感じますし、熊本にこれだけいろんなカンパニーが来ているのも驚きです。九州圏内の劇団の熊本公演も増えました。ここ数年の熊本の演劇状況の大きな変化のひとつです。
また、2015年3月の岡崎藝術座「+51 アビアシオン サンボルハ」熊本公演に関わることになりました。ちょうどチケットが発売されたところです。全国をツアーで回りますので、お近くの会場での公演の際はぜひ足をお運び下さい。
http://okazaki-aviacion.strikingly.com/

ほかに「くまもと高校生演劇祭」の実行委員もさせていただいています。これは、熊本にゆかりのある木下順二の生誕100周年を記念して立ち上げられた企画です。熊本の高校生を対象に脚本を募集、一次審査で5作品を選出し、二次審査では実際に舞台上で上演していただき、優秀賞・脚本賞などを決定するというものです。審査員長に平田オリザさん、ゲスト審査員に岡田利規さん・大塚ムネトさんをお迎えします。このお三方が一時に熊本に集合されるというのもすごいことだと思いますし、高校生のフレッシュな作品・演技はもちろん、審査員の講評も毎回好評を得ています。
http://bunkabunka.net/

さて、村上さんからふたつ質問をいただいていました。
ひとつめの「制作として、一番心がけていることは何ですか?」について。
私なりに引っ張り出した答えは「つなぎ目」ということです。公演とお客様をつなぐ。町の人たちと演出家をつなぐ。来熊カンパニーと熊本の演劇人をつなぐ、など。制作は大なり小なりいろんなつなぎ目に関わって、つなぐ役割を担っているのではないか。劇場から劇団に移ってきて、一層強く感じるようになりました。よりたくさんの方々をつなぐ。よりよくつなぐ。つなぎ目に居ると意識することで、ひとつの声掛けにしても目の配り方にしても変わってくると思うのです。

あともうひとつ質問いただいていました。
「熊本でオススメのラーメン屋さんを教えて下さい。」について。
私がご紹介するのは「つけ麺おんのじ」さんです。カツオ風味ふんだんなつゆ、小麦の風味が感じられる太目のちぢれ麺は食べ応え満点です。1日分の野菜が摂れる野菜つけ麺は、ラーメンを食べる罪悪感から逃れ、野菜のしゃきしゃき感とともにラーメンをおなかいっぱい楽しめます。飲みの〆に食べるなんて思っていたら痛い目にあうボリュームです。街中や市街地に近いところにあるので、足を運びやすくもあります。ぜひ一度お試し下さい。

最後になりましたが、私がバトンをお渡ししたい制作の方をご紹介します。関西を中心に全国を股に掛けて活躍されている笠原希(かさはらのぞみ)さんです。「梨の礫の梨」(作・演出:横山拓也)という作品がツアーで熊本に来た際、お手伝いしたのをきっかけに知り合いました。笠原さんはいつも明るいパワーを纏ってあって、キャストもスタッフもみんなが気持ちよくいられる空間を作り出されています。お仕事だけでなく、趣味の時間も充実されていて、いつもすごいなぁと思っています。こんな制作さんになりたいなあ!と思う制作者のお一人です。

そんな笠原さんに質問です。
「もし、自分の苦手なお仕事があったら、どんな風に対応しますか?」
この機会に笠原流仕事の流儀を教えていただけたら嬉しいです。笠原さんに苦手はあるのか?という根本的な疑問もありますが。
どうぞよろしくお願いします。

古殿万利子