稲垣僚祐Solo-Works vol.7『レールステージ』の打ち合わせにお邪魔させて頂きました。
いつもであれば稽古場にお邪魔させて頂くのですが、今回は一人芝居ということもあり、稲垣さんの自宅にて行われたネタ見せ込みの打ち合わせにお邪魔することになりました。
進行を説明しつつ、着替えつつ、ネタを見せつつ、一人でなんでもされる稲垣さんらしい風景が展開されていました。
今回は特に鉄道ネタを集めたということで、鉄道好きの稲垣さんも相当気合が入っているようです。
●稲垣僚祐さん(作・演出・出演)の話
――これまで一人芝居での公演を続けて来られていますが、一人芝居にこだわりがあるのでしょうか。
稲垣僚祐さん(以下稲垣):いえ、協調性が無いだけです。人に合わせるのが苦手な癖に、やりたいことが多い。だったら一人で出来るものをやった方が効率がいいんじゃないかと。小屋入りを手伝ってくれている人はよく知っていると思います。どこをどう人と合わせたらいいのか分からない。
――逆に一人でやることの大変さみたいなものはありますか。
稲垣:大変なんですけどやり甲斐はあるので、一人でやっていると。大学の劇団獅子では制作から入りましたし、制作面も結構好きなので。ネタを作る時にもこだわりを何処までも生かせるので、捉えようによってはオリジナリティを高められる。決して周りを信用していないからではないです(笑)。
――元鉄道職員ということもあり、鉄道ネタが非常に多いのですが、これまでの公演もそういう感じだったのでしょうか。
稲垣:いや、お笑い用のネタとかお芝居用のネタをやることも多いのですが、鉄道ネタは気付いたら多かったみたいな。例えば10本くらい作品を作るとそのうちの1本から2本は鉄道ネタが出来てしまう。自然発生的に。今回はそういうネタを寄せ集めしました。そのうちの半分くらいは過去ネタをもう一度質を高めてやってみようというのがありますし、それがテーマでもあります。前回と比べここまで成長したみたいな。このネタはここまで広げることが出来るんだという確認も出来るので。好きなネタも多いですし、「またあれが観たい」と言って頂けることも多いので。それこそ音楽や落語家の皆さんのレパートリーみたいに、再演して質が高まっていくとかもありなんではないかと思いますね。もちろん新作もありますけど。
――ネタはどういう所から生まれるのでしょうか。
稲垣:それは逆に色々な方に聞いてみたいですね(笑)。わたくしの場合、よそ様から影響を受けることが多いです。イッセー尾形さんとか、小林賢太郎さんとか、吹越満さんとか。ソロでやっておられる方を積極的に観に行って「こういうのもあるんだ」と参考にしたり。一人でやってるのを見ると気になってしまいます。「よっぽど人と合わねえのか」とか(笑)。もちろん色々な劇団さんも観たりします。
――今公演の見所を教えてください。
稲垣:鉄道のことを知らない方でも間違いなく楽しめます。チラシを見て『電車のこと知らないと駄目なのかな』と思っているとしたらそんなことは全然無いので。年齢層もこだわりは無いはずなので。20代から60代まで観て頂いても楽しめる気がします。わたくしが勝手に思ってるだけですけど(笑)。一方で鉄道に詳しい人とかは絶対に観に来て欲しいです。鉄道を知らなくても楽しめますけど、鉄道を知っていたら絶対に深読み出来るので。
+++++
稲垣僚祐Solo-Works vol.7『レールステージ』
作・演出・出演:稲垣僚祐
会場:ナンジャーレ
日時:2016年3月4日(金)~3月6日(日)