垣脇純子 さん

はじめまして。
京都を拠点に演劇の制作をしている垣脇純子と申します。
コロナ禍という言葉を聞きはじめるようになってから丸2年。
この間に何度か自分を振り返る機会をいただきまして、慣れないことだったせいか、自分ではすでに若干振り返り疲れの感がございますが、自己紹介を兼ねて簡単に振り返りを。

学生時代に演劇に触れて、卒業するタイミングでMONOという京都を拠点に活動する劇団に制作として参加して今にいたります……簡単すぎました。

「参加して」から「今にいたる」までの間が25年くらいあります。
その間に、バトンを回してくださった髙橋知美さんとも出会いました。
MONOの代表の土田英生さんが、髙橋さんが福岡の財団のコーディネーターをされているときにワークショップか何かでお世話になったのが出会ったきっかけではなかったか……とおぼろげに記憶しています。その後、福岡で劇団公演や企画公演を行う際にお世話になりました。いつもあたたかく迎えてくださるので、福岡と聞くと髙橋さんの顔が浮かびます。

その髙橋さんからの質問は、制作をしていて良かったと感じたエピソード、です。

どうだろう。MONOは30年以上続く劇団で、ここ最近は年に一回の公演なので、織姫さんと彦星さんよろしく年に一度、しかし長い期間、おつきあいをさせていただいてるお客様も多くいらっしゃいます。
アンケートに記入いただいているお客様の苗字があるとき変わって、ご結婚されたかなと思ったり「今回は娘と来ました」いうメッセージでお子様が大きくなったことを知ったり、いつもお二人でお越しくださっていた方がおひとりでのご来場になっていたり。実際にはすれ違ってもわからない方がほとんどですが、年に一回、MONOの公演のために時間を割いてくださって、アンケートに残してくださるメッセージ。公演がひと段落して、アンケートを読みながら整理しているときが至福の時間のような気がしています。
と、これは劇団でのエピソードには該当しないでしょうか……。

さて、次にバトンを回すのは、岡山で2023年秋にオープンする新しい劇場【岡山芸術創造劇場】の立ち上げを行ってられる加賀田浩二さんです。

するっと宣伝させていただきますと、今年の3月に、こちらの劇場のプレ事業として、MONOの最新作『悪いのは私じゃない』を上演させていただきます。
※公演は、岡山のほか、北九州、東京、大阪で上演いたします。詳しくはこちらから。
https://c-mono.com/stage/
もちろん、私たち自身は劇場の立ち上げに関わっているわけではないですが、様々なやりとりの中で「劇場のルール作り」の過程が垣間見えて、こちらもワクワクさせてもらっています。
加賀田さんは、以前は北九州芸術劇場にいらしたので、劇場の立ち上げのために岡山に移住されたはず。そんな加賀田さんへの質問は、岡山で発見した岡山のオモシロを教えていただきたいです。新劇場の素敵なところや岡山で押さえておくべきポイントなどお聞きできれば!

最後になりましたが、ひとつ思い出しました。劇団のほっこりエピソード。
いま、上記の公演の稽古をしていまして、比較的若い世代の劇団員が「今回は(比較的上の世代の)水沼さん(という劇団員)に動画で稽古場レポートをしてもらってSNSで発信しよう」と発案してくれて、当の水沼さんは、きっとよくわからないままに連日カメラに向かって質問に答えたり、稽古の進捗を語ってくれています。その動画を、稽古場で他の劇団員のみなさんが「今日もおもしろかった」とか、「水沼さんはユーチューバーになったらいいよ」とか、もしかしたらお客様以上に楽しんでいる気配です。それが良いことかどうかはさておいて、そんな光景をみてはほっこりしています。さらには皆さんで宣伝もしてくださって、制作スタッフとしてはなんとも心強い現場です。