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妄烈キネマレコード『SKYROCKETS』

妄烈キネマレコード『SKYROCKETS』の稽古にお邪魔させて頂きました。

立ち上げられてからまだ間もないのですが、面白い演出や役者が揃った期待の劇団です。

演出の西尾さんは会話にこだわりがあるようで、いかに普段通りに演じるかという部分に力を入れているようです。そういうことも考慮に入れてなのか、稽古場は非常に和やかな雰囲気作りがされていました。

以前、劇団バッカスの水族館で上演されて人気のあった作品ということで、期待されている方も多いのではないでしょうか。

●妄烈キネマレコードの皆さんの話
 
今回は再演ということですが、どうしてこの題材を今回の公演に選ばれたのでしょうか。
 
→西尾武さん(以下西尾):元々、初演が終わった直後くらいからずっと再演希望が出ていたんです。かれこれ3年間何度も出つつ、出来なくて。そんな中、去年『劇団やみつきわさび』をやって、その時にちょうどぼくと原作の後藤章太さん、プロデューサーのかしやましげみつさん、3人で話す機会がありまして。それでその場のノリで「来年やっちゃおう」と。やりたいだけで終わっちゃうから、もうやることにしようと。でもそれは妄烈キネマレコード結成前のことだったんです。本当はこの劇団は関係なかったんですけど、やることに決まったし、なら妄烈キネマレコードの名前でやるのはどうでしょうという話になりました。
 
最初この話を持ち込まれた時、迷いませんでしたか。
 
→中村繁之さん(以下中村):なんでやるの、と思いました。ぼくは初演を観てもないし。なんでこの時期にこれをやるんだと思いました。でも、台本を読んだりすると、皆そろそろ就職したりとか環境が変わる時期で、こういうことってあるなと。共感出来るキャラクターもいるし、展開もあるし、ちょうどこの時期に起こるよねっていう。だから今これをやる意味があるんだなと後から思うようになりました。
 
台本をかなり書き直したということですが、どういう経緯があったのでしょうか。
 
→西尾:原作のままではぼくが伝えたいことが伝え切れていなかった。それは原作の後藤章太さんには最初に伝えてあります。じゃあいっそのこと、役者も一新したので、当て書きしつつ、この作品でぼくが本当に伝えたかったことを、初演では伝えきれなかったことを伝えようと思い、一気に書き直しました。
 
作品の見所を教えてください。
 
→藤崎アンジェさん:それぞれの役者に非常に合った台本。それは西尾武の台本の特徴なんです。その役者の持っている味を生かすので。皆魅力的だと思います。今回わたしは主役で、その役っていうのが自分に近いんですけど、普通の子で、場を盛り上げる訳でもなく、皆の話を聞いて笑っているタイプなんですよ。
 
→中村:どこかのグループ、サークルには必ずいるタイプ。聞いてるだけの奴もいるし、わいわい話す人もいるし、誰かには共感出来るんじゃないかな。どれかのキャラクターには感情移入出来ると思います。誰に注目してもこの話は面白いです。

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妄烈キネマレコード presents『SKYROCKETS』

脚本・演出:西尾武
原作:後藤章太「SKYROCKETS」
プロデューサー:かしやましげみつ(孤独部)

会場:G/pit
日時:2月28日(木)~3日(日)
出演:藤崎アンジェ・中村繁之(以上、妄烈キネマレコード)・カズ祥(劇団あおきりみかん)・椎葉星亜・澤井しおり・棚橋愛・芝原啓成・名倉しおり・サエト(room16)

詳細はこちら
http://kinema-record.com/