俳優館『世界どうぶつ会議 ~ワールド・ズーラシアン・サミット~』

俳優館『世界どうぶつ会議 ~ワールド・ズーラシアン・サミット~』の稽古場にお邪魔させて頂きました。

稽古場であるアトリエには何十人もの方が集まり、凄い熱気の中で稽古が行われていました。公演も近く緊張感のある中、どうやって作品を良くしていくか、どう演じていけばいいか、それぞれが必死に考えながら稽古に臨んでいました。

今回は絵本である原作をあおきりみかんの鹿目由紀さんが戯曲化しており、全体的にユーモラスでありながらも、少々の皮肉と風刺を交えた物語となっています。ここから更にほりみかさんの演出と役者の皆さんの手でどのような世界観を構築していくのか、非常に楽しみです。

夏休みに行う公演ということもあり、多くの世代が一緒に楽しめる作品となっています。

●ほりみかさん(演出)の話

今回の作品を演出する上で気を付けていること、意識していることがあれば教えてください。

→実はこの作品は15年くらい前に自分で本を書いてミュージカルにしたことがあるんですね。このお話が好きだし、その頃と思いは同じなんです。人間だけが偉い訳じゃない。人間のエゴで地球が温暖化してしまう。異常気象になったり、戦争が起きたり、動物たちが迫害されたり。動物は本来ものが言えない存在だから、その分人間が気を使っていかないといけない。そういう動物たちの気持ちを、地球の為、子供の為、平和の為、そういう思いを伝えていきたい。

●工藤真さん、児玉俊介さん(出演)の話

今回の役作りをする上で取り組んでいる点があれば教えてください。

→工藤真さん:象のオスカーという役なんですけど、ライオンのアロイスがちょっと血気盛んな役で、それに追従するようにキリンのレオーナという役がいて、ぼくはその3人の中で影のまとめ役と言いますか、そういうところで役を作っています。共演者の児玉さんがとても熱い方で、それに引きずられ過ぎないように、オスカーの優しい心の深いところを演じられたらと思います。また、象さんは普段おっとりしているんですけど、キレた時には本当に車も破壊するような力を出す、そういう力強さも出せていけたらと思っています。

→児玉俊介さん:ライオンのアロイスというのは割とムードメーカーな所があって、一番直情型だし、単純明快な性格。そこまで深くは考えていないんだろうけど、彼なりの正義だったりとか、危機感を持っています。そのうえで彼の本来の明るさだったりとか、喜怒哀楽の激しさを持って会議に臨む。オスカーは頭脳派で、レオーナは情緒豊かな感情を持ち合わせている。アロイスは直情的な切り込み隊長みたいな感じで。そういうそれぞれの役割を大切にしています。

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俳優館『世界どうぶつ会議 ~ワールド・ズーラシアン・サミット~』

脚本:鹿目由紀
演出・振付:ほりみか
音楽:雨宮賢明
会場:愛知県芸術劇場小ホール
日時:2013年7月21日(日)~24日(水)

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http://www.hi-you-can.com/